第27話 ページ27
クロムたちが洞窟探検に行くと言っている間、私はようやく睡眠をとった。目を覚ました時には夕暮れで、少し寂しく感じてしまう。外に出て体を伸ばすと、ゲン君を中心に村の人たちが何かを作っていた。
「何してるの？」
「あぁA！起きたか。ゲンがな、千空の誕生日にに天体望遠鏡というやつをプレゼントしようと提案してくれたんだが…」
「Aちゃん、千空ちゃんの誕生日って1月4日で合ってる？」
困った様な笑顔を浮かべてゲン君は私を見上げた。
「知らん。」
「ジーマーで！？知り合いじゃないの？」
「千空とはそんなに付き合い長くないよ。コハクの方が長いんじゃないかな？」
「…あー、いつか聞こうと思ってたんだけど、2人の関係ってなんなの？」
ふむ。私は簡単に千空との出会いと高校に入学してから石化までの話をした。
「Aちゃんでも知らないってことは確証持って1月4日だって言えないけど、」
「うん。千空っぽい日なんだから絶対そうだよ。」
私は笑ってゲン君を見た。
「で、天体望遠鏡だっけ？作り方は分かるの？」
「それがうろ覚えなんだよね〜。」
「覚えてるだけ得々。私も力になるよ。みんなで最高のプレゼントを完成させようじゃん。」
「「「ああ！！」」」
まずは天文台作り。それから天体望遠鏡を作る。ガラスの加工はカセキお爺ちゃんに頼み、土台の組み立てなどはゲン君と一緒に頭を悩ませた。
そして、
｢いや、ジーマーでできちゃったよ……｣
そう言ってゲン君は自分が作った天体望遠鏡を信じられないというような目で見る。1から作りだす、この世界での醍醐味だ。達成感がものすごいんだろう。
「天文台の方はどう？｣
「もうすぐで完成〜。今日の夕方にはできるよ。」
「ジーマーで！？仕事がはやすぎる…｣
「ゲン君の的確な指示のおかげよ〜。」
私は笑いながらそう言うとゲン君は科学倉庫の方を見た。いや、もう科学倉庫兼天文台というところか。
「今日は1月4日。結構ギリギリかなぁって思ったけど、そんなことなかったね〜｣
「予定より早い完成だね。」
「じゃあ、今日の夜天体望遠鏡セットしちゃおっか｣
「おっけー。」
振り返ってみると、やっぱりメンタリストだなぁ、なんて思ってしまう。
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リサ(プロフ) - とても面白いです！続編楽しみにしてます (2021年2月18日 0時) (
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作者名：山 | 作成日時：2021年2月9日 9時
