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第25話 ページ25





「…お父さん、これなに?」


「んー?…なんだろうな。父さんも調べてみようか。」


「…………あ!?これは…!!!」


「きれー、光ってる…」




私が無知なのは百も承知だが、この鉱物の名称だけがどうしてもわからなかった。そういえば、あの時も正体不明の鉱物だった。父は大層喜んで、頭が痛くなるほど撫でられた記憶がある。曖昧な記憶だが、あの鉱物の名前は確か…。


巡回中。スイカを見かけた。スイカは鉱石を地面に並べて珍しい石を探していたのだ。



「スーイカ。」

「あ、A!」

「まだ探してたの?もう暗いし一人じゃ危ないよ。」

「…でも、スイカはみんなの役に立ちたいんだよ。だから…」

「スイカは十分お役に立ててるよ。そうだ。それじゃあ一つ頼まれてくれないかな?」



私は籠の中から正体不明の鉱石を取り出した。そしてスイカに手渡す。



「正体不明、謎の石。この調査をスイカ探偵に依頼します。」

「!ま、任せるんだよ!」

「うん。お願いね。私はもう少し巡回しないといけないから。」

「頑張るんだよー!」



私はスイカに手を振って巡回をつづけた。巡回最中に、ゲン君が来て初日の出を見ないかと誘われたが、コハクもみんなで初日の出を見に行くというので、私は村を守る方に回るといって今回は断った。老人たちは山を登るのが困難で村にいることになる。もしもの時に備えて若い人が誰もいないのは心細いだろう。



私は巡回を終え、千空たちが戻ってくるまで橋の門番をしていた。もう新年か。山の向こうが白みだして、朝日が私の顔を照らした。

あ、そうだ。あの鉱石の名前は…



「原子番号74、タングステン。」


そうだ、思い出した。私は懐かしい記憶を思い出して小さく笑った。







初日の出を見終わった一行が山を下る最中、千空はタングステンを持つスイカを見て質問した。


「にしてもよく見つけたなぁ、スイカ。」

「?この石はスイカが見つけたんじゃないんだよ。」

「じゃあ一体誰が…」

「Aだよ。」

「「「は!?」」」


全員が足を止めて驚く。



「正体不明の石だって言って調査を頼まれたんだよ!だからスイカは大事に持ってて…」


その発言に千空は声を上げて笑った。その様子に周囲がざわつく。



「帰ったら詳しーく話聞かねぇとなぁ。」

「千空ちゃん、悪い顔になってるよ。」

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リサ(プロフ) - とても面白いです!続編楽しみにしてます (2021年2月18日 0時) (レス) id: 9b03a16e86 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年2月9日 9時

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