司帝国には眼鏡がないらしい (ページ17)

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第17話ページ17

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「氷月ちゃんたちを追っ払ったのはいいけど、千空ちゃんが生きてることとAちゃんがこっちにいることがバレるだろうし、今度は司ちゃん直々に大軍で来るよ。どうすんの…」

村の復興はコクヨウたちに任せ、私たち科学チームはラボで次の作戦を立てていた。

「座して待つのか！？」

「いや、先制攻撃する。楽しい科学の発明品でな。現代戦はこれを制した奴が勝つ！人類200万年、最強の武器だ！」

含めたような言い方をした千空に、ん？と首を捻らせれば、石化復活液の説明が始まった。硝酸がない=司には銃の火薬が作れないことがバレてると言えば、ピンとこない様子の皆。

「つまり、銃があったとしても数うてねぇってバレてんだよ。だったら司はがっつり人数集めてきっちり大群整えて攻めてくるっつー話だ。」

「むこうの戦士は時間でひたすら増えてくからね～。こっちの火薬は増えないのに。」

ゲン君は乾いた笑いを漏らした。

「ハ！私は賛成だ！座して待つほど不利になる。」

「ただし科学の武器を作ってからな」

勿体ぶる千空に、なんだよそれはよ？と答えを急かすクロム。
核…なわけないしね？と言うゲン君に、千空はちがう！と即答していた。この世界に核が出来たら怖すぎるしねぇ。

「通信技術だ、ケータイを作る。このストーンワールドでな、唆るぜこれは…！」

何かわからない現代組は何だそれ？と言わんばかりの表情をしており、私とゲン君は思わず顔を見合わせた。何言ってんだこの人。と言わんばかりの視線を二人して千空に送る。とりあえずケータイの説明をゲンと共にすれば、ざわめく村の人たち。大半が、そんな物がこの世に！？と驚く中、クロムとカセキはヤベー！と興奮した様子。それが武器になるのか？と尋ねるコハクに、なりまくるわと千空が笑って言った。

「通信が戦力差をひっくり返す！例えば、内通者がリアルタイムに情報たれ流しゃ圧勝だ！うまいこと連携キメりゃ、司帝国無血開城すら夢じゃねえ」

「でも内通者なんて誰が…」

「あーとっくにいんだろが。大樹&杠…2人もよ…！」

嬉々として2人の名を出した千空。二人は確か千空と同い年の友達。高校も同じはずだが私はまだあった時がなかった。