23、ぬくもり ページ3
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「ハク。こらハク!」
「ん?」
声をかけられたハクは片目で
その声の主を見やった。
「小僧め…今日は五部族会議があるから風の部族としてお前も出席しろと言ったろーが」
声をかけてきたのは、風の部族長
ソン・ムンドクだった。
ハクは見下ろしてくるムンドクに
「会議なら風の部族長であり高華国ご将軍の一人、ムンドク様のみ出席なされば良かろう」
城までついて来ただけで十分だろう、と続けた。そして果物を口に近づけてめんどくさそうに
「それにぽよ〜〜んとしたイル陛下の話には付き合ってられ……」
「バカモノ!!
ムンドク様ではない!
じっちゃんと呼べ!!」
「そっちかよ!
俺とアンタは血繋がってねーだろうがっ」
「血がどーした、
そんなもん愛の前には無力!」
「うげーーー」
愛を語りだすムンドクにハクは舌を出す。
そして、言い合いが始まる。
:
「こらこら」
そんな二人に声をかけるものがいた。
「ムンドク将軍とその後継者ハクが暴れたら
緋龍城が吹き飛んじゃうじゃないか」
ぽよんと効果音が聞こえてきたその人物こそ
イル陛下だった。
イル陛下はにこりと微笑み、
二人に近づく。
「これはイル陛下」
そう言ってムンドクは床に伏礼した。
そんなムンドクにイル陛下は、「ああ伏礼なんかいーの、いーの」と頭を上げさせる。
そして、冷や汗を流していたハクに
声をかけた。
「久しぶりだね、ハク。昔みたいに城に遊びに来てくれなくて寂しいよ」
ハクはそれに笑顔で答えた。
「や、俺みたいな平民が気軽に出入りする訳には」
「そんなの気にしないで。
ヨナもハクがいないと寂しがってる」
謙遜するハクに、ぽよんと効果音を出した
イル陛下は優しく微笑んだ。
そんなイル陛下にハクはにこやかに言い放つ。
「ははは、嘘つけこのぽよん」
そう言い放った瞬間、ムンドクの声が響く。
「ぽよんとは何じゃぁああ!!」
ハクはムンドクに木材で頭を叩かれ、
押しつぶされながらそれに悲鳴をあげるハク。
「こんな無礼者、
もはやワシの孫ではないっっ」
「だから俺はアンタとは
血繋がってねーんだって」
騒ぎ立てる二人を、「暴力はいけないよ、ムンドク」とイル陛下が止めに入る。
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ハリン - とても面白いです!更新待ってます! (2021年9月22日 18時) (レス) @page5 id: 29637ba3af (このIDを非表示/違反報告)
マイ(プロフ) - 更新頑張ってください (2019年11月30日 20時) (レス) id: 7d8cdeb3bf (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 更新待ってます!! (2019年7月4日 19時) (レス) id: 4fa193a7eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:猫田みるく | 作成日時:2019年6月22日 16時