１５、涙 ページ15
一一
私は、ヨナ姫を背に隠しキラリと反射する
剣先をスウォン兄様に向けた。
兄様に剣を向けるなんて
あってはならない事だけれど…
『刺し違えてでも兄様を止めます！！』
___
兄様は一瞬瞳をゆらした。
「なぜですか？貴女は…いえ、見たものが真実とでも思っているのでしょう」
『ええ、そうよ！』
兄様なぜそんな風になってしまったの。
私は唇を噛み締め兄様を睨む。
・
すると、「スウォン様！;」と城の衛兵たちが
ゾロゾロと入り込んできた。
「準備、全て整いました」
「おお、これは…」
「国王が…では本懐を遂げられたのですね」
「ん？」
床に倒れているイル陛下に口々と思う言葉を
ぶつける衛兵たちはAとヨナの存在をしる
「スウォン様…この娘達…貴方の妹君の
A様とヨナ姫では…」
ぎゅっと涙をこらえるヨナ姫を背に庇いながら
衛兵たちを睨み据えた。
「姫に‥ましてや妹君のA様に
見られたのですか？
ならば話は早いではないですか
ヨナ姫を殺してしまいなさい
スウォン様
A様は部屋に監 ・禁で宜しいでしょう」
ヨナ姫の目から光が消えた。
私はとっさにヨナ姫の腕を掴む。
『ヨナ姫に手を出したら許しません』
兄様と私の視線が交錯した。
「ス…ウォン…」
ヨナ姫は兄様の名前を力なく口にした、
兄様は冷たい目でヨナ姫を見据え剣を構えた。
瞬間、私はヨナ姫の手を引いて衛兵たちの間を
掻き分けてこの場から逃げる。
「……捕まえてください」
兄様が衛兵たちに告げる。
逃げる間、ヨナ姫はずっと泣いていた。
私は手を引いて必死に衛兵から逃げる。
一人の衛兵の鞭がバシッとヨナ姫の足を捕まえ
同時にその場に倒れ込む。
「お覚悟を、姫様方」
「これも高華国の為なのです」
衛兵の一人がヨナ姫に剣を振り下ろそうと構える。
私は、とっさにヨナ姫を庇った。
____が、痛みは感じなかった。
恐る恐る顔を上げると
周りにいた衛兵たちが一気に吹き飛んだ。
「…今夜はスウォン様がいらっしゃるから
邪魔者は遠慮したつもりだったんですがね」
* * *
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猫田みるく(プロフ) - 羽琉さん» コメントありがとうございます！こんな作品で良ければお待ちくださると嬉しいです(T_T) (2019年6月22日 13時) (
レス) id: 944aada4e9 (このIDを非表示/違反報告)
羽琉(プロフ) - 続編待ってます！！ 応援してます！！ (2019年6月21日 21時) (レス) id: d4a111688e (このIDを非表示/違反報告)
猫田みるく(プロフ) - ルリさん» ルリさんありがとうございます(*‘ω‘ *) 私も初めてなので探り探りで頑張りますね！ (2019年6月21日 13時) (レス) id: 944aada4e9 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - スウォンの妹の小説がなかなか無いので嬉しいです！！！！お気に入りさせていただきました！！更新頑張ってください！応援してます！ (2019年6月21日 0時) (レス) id: f44adf4250 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫田みるく | 作成日時：2019年6月19日 23時
