相談事 side.Shintaro ページ12
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「うーーん……」
最近のAとのやり取りを大雑把に説明して、これはイケそうなのか女の子目線からの意見を求める。
あおいも同じ小学校だったから、Aのことを知ってるかと思ってたけど、まったく記憶にないらしい。
「脈はありそうだけどね。
毎日のように夜電話するとかもう付き合ってんじゃん」
「だよね?俺もう彼氏でいいよね?」
「まぁ私がそう言われたら、キレ気味に『は?なんで?』って言うけど」
「どっち!!」
あははっ!って爆笑してあおいはハイボールを一気に飲んだ。
「Aちゃんかーー……なんか薄っすら記憶あるけど。
綺麗なお姉さんだったよね、頭良かった……」
「薬剤師やってんだって」
「すごっ!それ慎ちゃん相手にされる?
ライバルにお医者さんとか現れちゃったら勝ち目あるの?」
現れてんだよなーーと頭を抱えて髪をぐしゃぐしゃしてたら、あおいが隣に移動して来た。
そっと背中に右腕を回され、左手が慰めるように肩を叩く。
「慎ちゃんの良さは真っ直ぐなとこだよ」
あおいが柔らかく笑う。
この包み込むような優しい空気に俺は今まで何度救われてきたか。
「お金持ちでイケメンのお医者さんより慎ちゃんだよ!
それきっと性格悪いか女癖悪いかケチだって」
「……いや、めちゃくちゃ爽やかでいい人だった」
Aが荷物を持ってもらったこととか、スマートにディナーの誘いをしてたことを話すと、あおいが目を丸くした。
「そんな人いる?私も会ってみたいわ」
「あおいがそいつと付き合ってくんない?」
「あははっ!田中さんどうすんの!」
「樹は大丈夫」
「おい!俺のいないとこでやばい計画立てんな!」
ビール瓶振り回して暴れてもおかしくなさそうな樹が、怖い顔で俺とあおいを見下ろした。
「あおい?
『田中さんどうすんの?』って乗り気になってんじゃねーーよ?」
「え?そう聞こえた?」
あおいが立ち上がって樹を俺の正面に座らせ、樹の隣にくっついて座ると、あからさまに樹の顔がにやける。
思いっきり振り回されてる樹に笑いをこらえるために息を止めた。
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さかな(プロフ) - (non)さん» ありがとうございます!なかなかJuriカップルわ出すとこまで話が進まず…がんばります! (11月30日 12時) (レス) id: 466b13c473 (このIDを非表示/違反報告)
(non)(プロフ) - 凄く面白いです!これからも更新楽しみにしています! (11月30日 7時) (レス) @page9 id: ad71d309f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さかな | 作成日時:2023年11月24日 17時