うつくしき人は寂として石像の如く 3 ページ40
国木田「その電話で夜叉を操っていたのは誰だ？」
鏡花「_________芥川という男」
国木田「………そうか。俺は先に社に戻って報告する」
そう云った国木田は敦を連れて部屋の外に出て行ってしまった。そんな二人を見送ってから俺は泉鏡花の方に目線を向ける。
「芥川の手から逃れたとしても、お前を溺愛している紅葉がいる」
鏡花「っ、何故あの人を？」
「あの人は五大幹部の一人だから好き勝手な行動はしないだろう。しかし、いつかは動き出す人物だ。芥川の手から逃れても油断はしないことだな」
鏡花「貴方は一体……」
何者？と聞いてきた泉鏡花の質問に答えず、微笑みかけていたら敦が部屋に戻ってきた。その表情は何かを思いつめているようにも見える。
「さてと、俺も探偵社に戻るとするか」
敦「凛夜さん……………」
「船は一つだったとしても、その船が頑丈だったら二人乗れる。船が頑丈なのかは_____君次第だよ」
敦の頭を撫でてから店を出て行った俺は片耳にイヤホンをつけ、探偵社の方向に向かって歩き出す。
彼女に発信機をつけたのは芥川だろう。
そして俺の予想だと中也が今頃太宰に嫌がらせをしているだろう。つまり、芥川は発信機を頼りに此方へと向かっている。
「アイツらとの約束の時間までは数時間後……その間にもアイツらは此方に向かって移動を開始している」
先程、相棒から送られてきたアイツらの作戦書は長編小説かと思うくらいあったが、実行に移すとしたら、あの三つ。
実行に移すかはアイツら次第だ。
それに今頃、新しい作戦書を作っているかもしれない。だが、そうだとしてもアイツらを利用する価値はある。
「やれやれ、まさかあの『本』がここまで人を動かすものとは……………思っても見なかったなぁ」
かつて祖父によって一度だけ見たことがある白紙の『本』は今では何者かの手によって封印されてしまった。
「あの時、消せばよかった」
あの本はこのヨコハマの何処かにある。
探し出し、誰かの手に渡る前に__________この世に無かったことにしてやる。
Detective Boys 1→←うつくしき人は寂として石像の如く 2
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赤い桜模様の猫 - 僕的には、マフィアとの流れも気になります！続きお願いします♪ (2016年7月9日 14時) (
レス) id: 6c9b20ae92 (このIDを非表示/違反報告)
藍斗 - 遅くなりましたが、続編おめでとうございます 更新頑張ってください 応援してます (2016年6月30日 1時) (レス) id: 668560919b (このIDを非表示/違反報告)
天猫美菓(プロフ) - オリジナルフラグ対象作品ではないため、オリジナルフラグをお外しください。 (2016年6月25日 13時) (レス) id: 62e3382ed6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊夜桜＊ | 作成日時：2016年6月25日 0時
