【文豪ストレイドッグス】1人の青年は探偵と出会う(肆)【男主】

天の海をゆく白鯨のありて 5 ページ5

ドイル「今後の作戦は？」


「太宰に全て任せることにしたが………まぁ、結末は予想通りといったところかな」


組合との対決は準備運動にすぎない。本番なのはコレから………探偵社はどうも江戸川や太宰といった頭脳派に頼ろうとするところがある。


今だって作戦を立てているのは太宰と江戸川だ。


ドイル「この戦いが終わったら、貴方は鼠に戻るつもりですか？」


「………いや、あそこには戻らない」


正確に言えば、戻れない。仮にも探偵社の一員である俺をフェージャは刺客かもしれないと恐れ、鼠に戻すわけがない。


始末しようにもフェージャでは勝てない相手。かと言って、捕まえるのも不可能な相手でもある。


「まぁ、俺は良いとして………ドイルはどうするつもりなんだ？」



ドイル「貴方について行きますよ。私はここに居座っていますが、探偵社員ではございませんので」



ドイルも薄々気づいているんだろうな。フェージャと対峙した時、探偵社がどうなってしまうのかを………。



ドイル「どうせ、貴方のことです。魔人に対抗できるような救済くらいは用意しているのでしょう？」


「まぁな」


フェージャを誰よりも近くで見てきた俺だからこそ用意できる救済。その救済にフェージャが気づくことはないだろう。

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