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「えっ、今日ですか？」
ある日の大学終わり。今日はバイトが休みだから稜雅の家に行って稜雅が買ったって言ってた新作のゲームをやろうと思っていた。コンビニ寄ってお菓子でも買っていくかなーと考えていたところに一本の電話。
簡単に言うと、今日シフトに入れないか、と。急遽欠員が出て、人が足りないらしい。
「……わかりました、今から行きます」
電話を切って方向転換。人のためになったと思って、頑張るか…という気持ちとめんどくさい…という気持ちが半々。バイト先に向かうため横断歩道を渡ろうとすると、どこからか猫の鳴き声がした。
「っ、危ない！！」
車道に白い猫が１匹。そしてその猫に向かって車が一直線。反射的に体が動いて、気付けば私は猫を抱えたまま道の端に転がっていった。転んで怪我するなんて何年ぶりだ…、
車はそのまま見えなくなって、腕の中では白い猫がまん丸の瞳でこっちを見てる。
「よかった、無事だね」
血が滲んだ肘や膝は痛むけどこの子が無事ならいいか。ゆっくり歩いて近くの公園に移動して、ベンチの上に猫を下ろした。すごく綺麗な猫だなあ。
「もう車道出ちゃダメだよ、気を付けてね」
………って、言っても通じないか…。
それよりバイトに行かないと。猫の頭を撫でて、その場を立ち去ろうとした時だった。
ーーありがとう、お姉さんは命の恩人やなぁ
「……ん？」
どこからかそんな声が聞こえたのと、目の前が真っ白の光に包まれたのはほぼ同時。あまりの眩しさに目を瞑って、バランスを崩して尻餅をついた。
「お姉さん、僕の事助けてくれてありがとうな！」
もう一度目を開けるとそこには、高身長爽やかイケメン…。真っ白なシャツと笑顔が眩しい。
………え？
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作者名：な な . | 作成日時：2019年2月25日 23時
