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參拾【3z皆のキャンプ篇】 ページ35

土方side


近藤「うぉぉぉぉぉぉ!!!!?」


遠くから近藤さんらしき悲鳴が何度も聞こえる。


大方、新八の姉貴にでも殴られているんだろう。


そうだ、幽霊になんて襲われていない。


ぜってぇ違う。


「と、トシ!さっきから勲がごっさ悲鳴あげてるネ!」


土方「あ、あれはお妙にでも殺られてんだろ!ゆ、幽霊じゃねぇ。幽霊じゃねぇ!!」


俺とAは身を寄せ会うように、少しずつ舞台の墓場を歩いて行く。


土方「何でこんなところに墓場なんてあんだよ...」


ガサガサッ


土方「うぉっ!!」

「ギャアアア!!!」


草むらが風が吹いていないにも関わらずガサガサッと音をたてた。


土方「な、な、な、何だ!誰かいんのか!?」


「と、トシ〜!もう帰ろうヨ!」


涙目で俺のTシャツの裾を引っ張ってAが訴える。


土方「だ、大丈夫だ!何にもいねぇよ。」


ここで帰って、総悟たちにバカにされるのはゴメンだ。


「トシ〜、歩くの早いヨ。もっとゆっくり」



あぁ。と言いながらも俺は早く帰りたいがために早足になる。




「トシ!待ってって言ってるヨ!」



突然、Aに後ろからグイッと強い力で引っ張られた。



土方「あ、あぶねっ!」



俺の身体はAのほうに倒れこんだ。



「いっ....」

土方「おい、大丈夫か...?」



そのまま後ろに倒れてしまったため、Aを押し倒した状態になっている。



「僕は大丈夫ネ...。トシはケガしてない?いきなり引っ張ってゴメンヨ。」



土方「だ、だだ大丈夫だ!けけけ、ケガもしてねぇし!!俺こそ、置いてって...すまねぇ。」



俺は、顔が赤くなったのがAにバレないようにそっぽを向いて起き上がった。


まだ、顔の熱は収まらない。



月明かりに照らされたAの顔は、この世のものとは思えないほど綺麗だった。



「は、早く神社にお参りして帰ろうナ...!」



Aは俺の手を自分の小さい手で握った。



Aの触れたところが熱を帯びる。



「トシ、さっきから顔が赤いけど、熱あるネ?大丈夫?」


土方「だ、大丈夫だ。なな、何でもねぇ。」


俺はAが離れないよう、なるべく強く手を握って歩きだした。


「トシも意外と怖がりネ。僕と一緒ヨ。」


俺を見上げてニコニコ笑うAに、俺は不覚にも胸が高鳴った。


土方「うっせぇ。早く帰るぞ。」



その後、俺たちは無事帰還した。



総悟と先生が俺たちを隠し撮りしていたことを知ったのは、また、後の話。

參拾壱【夏じゃ、祭りじゃ、鬼兵隊篇】→←弐拾玖【3z皆のキャンプ篇】



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あき - そのままでお願いします。 (2017年10月16日 14時) (レス) id: bd03d7ffae (このIDを非表示/違反報告)
泡沫(プロフ) - 紫乃李さん» なんか、バグってしまって(--;)すいません (2017年7月9日 20時) (レス) id: 9351272389 (このIDを非表示/違反報告)
紫乃李(プロフ) - 大丈夫ですか?!大変ですね!! (2017年7月9日 20時) (レス) id: f4cd32f168 (このIDを非表示/違反報告)
泡沫(プロフ) - すいません、41と42が消えてしまったので、後々復活させます! (2017年7月9日 20時) (レス) id: 9351272389 (このIDを非表示/違反報告)
泡沫(プロフ) - 切子@常に眠いさん» そうですね、副団長です。元々は神威くんと幼なじみです (2017年7月6日 11時) (レス) id: 9351272389 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:泡沫 x他1人 | 作成日時:2017年6月30日 16時

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