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17話 ページ19







A side





目が覚めると最初に目に入ったのは真っ白な天井だった。
それに加え、ほんのりと薬品の香りのする部屋。



『保健室…?』

さ「あっ、起きた?おはよう。」

『お、はよう。もしかして、さとみくんが運んでくれたの?』

さ「そうだけど?」

『えっ!?重かっただろうに、ごめんなさい!!あぁっ、あと今何時!?』

さ「フフッ 慌てすぎ‪w…今はぁ〜…あっ、お昼休み。」

『えっ?』



どれくらい寝てたんだ、私。

ヤバい。さとみくんにも迷惑かけて、授業を4時間もサボって。



『ごめんなさい!!』

さ「いや、別に大丈夫だよ。」



さとみくんに土下座をして気づいた。



左手首に包帯が巻かれてる。
包帯に触れながら聞いた。



『もしかして、これって…』

さ「あぁ、それ俺がやったんだよ。あとこれ。」



さとみくんの手には、私のペンケースが握られていた。



『迷惑かけてごめんなさい!!』



またまた土下座をすると、さとみくんがフワッと頭を撫でた。



さ「さっきから謝ってばかりじゃん‪w‪w
オレはありがとうが聞きたいな。」



こんなに優しい彼にまた、涙がこぼれそうになった。



『あっ…ありがとう。さとみくん』

さ「どういたしまして。ほら、また泣いちゃうと教室戻れないよ?」

『うん…。』



制服の袖でゴシゴシと涙がたまった目を擦った。

その手をさとみくんが優しく握った。



さ「さっ、行こうか。」

『うん。』



さっきからうんしか言ってないなぁ…自分。


私の手を引きながら前を進むさとみくんの背中にそっと呟いた。



『ありがとう。さとみくん…』



そして、ギュッと手を握り返した。





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K - おつころと書かれていますが正しくはころおつです…でもでも、めちゃめちゃ面白かったです♪ (2020年1月13日 23時) (レス) id: 5f56a1975b (このIDを非表示/違反報告)
あーと - 最近、時間の合間に見てます!更新頑張ってください!絶対最終話まで見ます(゚∀゚) (2020年1月13日 21時) (レス) id: 86c077b51d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:餅月 | 作成日時:2019年12月28日 13時

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