僕が愛するから。【ころん】

12話 ページ14

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A side





『おはよう…』



朝のあの重たい話から、今日は何だか気分が暗かった。
そんな私に気づいたのか、友香ちゃんが一目散に近寄ってきた。



友｢おはよう!A!!
どうしたの？元気ないけど…｣



誤魔化すように私は笑った。



『な、なんでもないよ!ちょっと寝不足なだけ。』

友｢そっか、なんかあったら言ってね!｣

『うん。ありがとう。』



今日は何もする気が起きない。
サボっちゃおうかな…



机の横にカバンをかけて、私は教室を出た。

カッターナイフの入ったペンケースも忘れずに…





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ころん side





こ｢あれ？｣

さ｢ん？どうした？ころん。｣

こ｢いや、Aがいないなって…｣



朝、さとみくんと登校してくると、教室にAの姿がなかった。



こ｢今日休みなのかなぁ？あっ、花園さん！｣

友｢は？青山？どうしたの？｣

こ｢いや、今日Aってさ、お休み？｣

友｢学校には来てたよ。ただ、今日少し元気がなかったかも。｣

こ｢そっか、ありがと。｣



元気がないか、大丈夫かな？

少し探してみようかな。



そう考えていると、先生が教室に入ってきて、HRが始まった。



また後ででいっか。



Aを探すのを諦め、僕は席についた。



こ｢(あれ？そう言えば、さとみくんが居ない。
どこいったんだろう？サボり？)｣





Aを探すのを後回しにした僕が後悔をすることをこのときの僕は、まだ知らなかった。





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