【学パロ】幼馴染が美少女すぎる件。【2j3j】 (ページ36)

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あの後、浮き輪のことも忘れてどうやって別荘に戻ってきたかの記憶もあやふやな私は今、BBQ会場にいます。

…お肉を食べながら考える。
葛葉は変わらず大事な人。でもそれは友達として、だ。
意識しろ、なんて言われてしまっては…本当にそういう目で見てしまう。
言われなくてもかっこいいなとか、優しいなとか思ってたし…どうしよう、結構重症なのでは？

「…ちゃん、Aちゃんってば！」

『わぁ！？…あ、ごめん。考え事してた』

まとまらない思考を隅に追いやり、現実世界に戻ってきた。
彼女は心配そうに私を見つめている。
その可愛さに、なんだかほっとしている自分がいた。

「大丈夫？お肉食べる？」

『大丈夫。自分でできるよ』

長尾「海老もあるぞ、剥いてやろうか？」

『大丈夫だって。話聞いてた？』

両隣を幼馴染に固められ身動きが取りづらいとはいえ、自分のことは自分でできる。
世話を焼きたそうな2人には申し訳ないけど、独り立ちさせてもらう…！

叶「あ、お皿空いた？じゃあこれ」

そう意気込んで立ち上がった私のお皿に、焼きとうもろこしがのせられた。

『…BBQ奉行じゃん』

叶「ん、そうだよ。知らなかった？」

葛葉「叶は焼肉奉行でもある」

悪ノリに乗ってきた葛葉はいつもと変わらないテンションだった。
私はこんなに意識してるのに…って、これじゃ葛葉の思うツボだ。

イブ「常に焼いてんだ」

メリ「叶さんって…お母さんみたいだよね」

フレン「確かにママみあるかも」

続いてメイフが悪ノリしていく。
皆のこういうところ好きなんだけど…止める人がいないんだよね。

叶「あんたたち！冷める前に食べなさい！」

戌亥「ホンマのおかんになってしもた」

収集がつかなくなってきたところで、もらった焼きとうもろこしを食べてみる。…美味しい。
確か叶さん、とうもろこし好きって言ってたし…何かこだわりがあるんだろう。

…なんて、仲良しな友達と美味しいものを食べる幸せを噛み締めていた頃。

不破「俺も焼いてんだけど…」

少し離れた場所で焼きそばを焼く不破が、寂しそうにそう呟いた。

─────────

イブ「フワミネイト〜、焼きそばくれん？」

不破「みんな俺抜きで盛り上がって…っ！」

イブ「うまそ。サンキュ〜」

不破「俺だって頑張ってんのに…っ！」

戌亥「おふわ〜こっちにも」

不破「全員分作ってんのにさあ…っ！」

戌亥「ん、おおきに」

『(恨み言いいながら仕事こなしてる…)』