【学パロ】幼馴染が美少女すぎる件。【2j3j】 (ページ29)

今日:122 hit、昨日:8 hit、合計:93,424 hit

16 ページ29

夏休みも半ばに差し掛かった頃、メイフの3人から突然遊びに誘われた。

店長に無理を言って何とか確保した2日間。
どこで何をするかすら教えてもらえなかったが、幼馴染や他の友達も誘われていたので安心し切っていた。
…まさかプライベートジェットで別荘に行くだなんて、誰が予想できただろう。

イブラヒムがお金持ちなのは何となく分かってた。
普通の高校に通ってるのはフレンとメリッサがいるからかな？って微笑ましく思っていたあの頃が最早懐かしい。

…なんて現実逃避していると、前の席に座っていた葛葉が振り返り、目が合った。

葛葉「無事か？」

『無事そうに見える…？』

葛葉「いや全く」

戌亥「Aって飛行機苦手なんや、意外かも」

隣の席にはとこちゃん。
いつものように優しく微笑まれても、この緊張感が緩和するわけでなく。

…そう、私は飛行機が大の苦手なのだ。

「昔から飛行機だけはだめだよね〜」

『鉄の塊が原理不明なのに空飛ぶの、怖いじゃん…』

イブ「え、飛んでんだからいいんじゃね」

叶「落ちなきゃ大丈夫よ」

フレン「落ちても泳げば何とかなんないかな？」

メリ「むーさんのことだから船とか待機させてそう」

長尾「船か〜！アリだな！」

『ないよ！落ちた後の話で盛り上がるのやめて！』

縁起が悪すぎる。私の気持ちも考えてみてほしい。

戌亥「まあまあ、そんなに構えんと。あと30分で着くみたいやし」

とこちゃんに宥められ、少しだけ冷静さを取り戻す。
それにしたって怖い。なんで皆平気なんだろう。

目の前のモニターには航路が表示されている。
確かにあと30分で空港に着くらしいけど…今の私には30分でも相当長い。

叶「空港から別荘って近いの？」

イブ「まあそこそこ。言ってなかったっけ」

不破「初めて聞いたわあ。車で行くん？」

イブ「…あ、それもか」

イブラヒムはそう言うと、謎に神妙な面持ちでこちらを見た。

『まって、嫌な予感がする』

…その予感はどうやら的中したようで。

イブ「空港から別荘まで、ヘリ移動なんだよね」

…と、信じがたい言葉が聞こえた。
いや、気のせいだよね。そうだよね…？

─────────

戌亥「A？A〜…返事あらへん」

長尾「あー…現実逃避中だな」

不破「そんな嫌か」

メリ「ヘリじゃないと行けないからなあ〜」

イブ「ま、乗せちまえばなんとかなるっしょ」