【学パロ】幼馴染が美少女すぎる件。【2j3j】 (ページ19)

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バンドのボーカル。
それは花形。あるいはバンドの顔。

故に誰もが一度は憧れるポジションなのだ。

───

我が校の軽音部は、カリスマ的人気を誇っている。
代替わりがあれどいつの時代もその人気が落ちることはない。

昨年度の3年生がドラムとボーカルだったので、今年はその穴を埋めなければ活動ができない。
通常であれば入部希望者を全員受け入れ、楽器や歌ができるようにレッスンしていくのだが、我が校は違う。
…何をせずとも入部希望者が殺到するのだ。

しかも1年生だけでなく、空枠を狙っていた在校生もが入部したがる。
転部は可能だが、そんな大人数の転部を許してしまったら学内のバランスが崩壊してしまう。

そのため、軽音部では代々、入部前オーディションにより新入部員を決定しているのだ。

今年の入部希望者はざっと50名。
在校生は現在の部顧問からの許可がないと受けられないことになっているので、いても5名程度。
…新入生のほとんどが軽音部を狙っていることになる。

書類審査…はないが、一応中学時代の授業態度、素行が悪くないかはチェックしている。
部内でのいざこざが原因で廃部、なんてことにならないように。

色々条件をクリアして、実際にオーディションを受けられるのは15名となった。

仮入部期間のとある放課後、体育館でオーディションは開始される。
客席には軽音部とファンクラブの方々。
オーディション参加者はステージ上で歌を披露することになる。
大勢に見られながらも実力を発揮できる、そんなボーカルを選ぶために。

───

ここで、新入生の渡会雲雀が圧倒的実力を見せつけ、過去最高の投票数で入部を勝ち取る。
結果はファンクラブはもちろん、校内にすぐさま知れ渡り、渡会くんは時の人となったのだ。

こうして、大盛況のボーカルオーディションは幕を閉じた。

…ちなみに、ドラム希望の生徒は1人もいなかったので、軽音部顧問の僕がやっています。

ドラムの楽しさ、生徒に伝わるといいな…。