【学パロ】幼馴染が美少女すぎる件。【2j3j】 (ページ16)

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季節は夏、7月。

私たちは蒸し暑い体育館のステージ上で、汗だくになりながら作業していた。

イブ「急にすまん、人手が足りなくて」

『全然良いよ。むしろ私しか手伝えなくてごめん』

うちの軽音部は年に4回、定期演奏会という名のライブを開催している。
いつもライブ前日に機材のセッティングをしてるのは知ってたけど、今日に限ってローレンが用事あるとかで帰ってしまったらしい。
そこで、部活も休みで暇してた私に声がかかったってわけです。

不破「マジ助かる！後でローレンからお礼させるわ！」

『いやいいよそんな、毎日ジュース買ってもらうなんて』

イブ「ちゃっかり要求してんじゃん」

『この暑い中手伝ってあげたんだから多少はね？』

不破「まあそうか、俺らの分も頼もうぜ！」

イブ「財布カラにしてやるか」

悪ノリがすぎる。
部活でもこんな扱いなのか…と、少しだけ同情した。

───

作業もひと段落した頃、雲雀がおずおずと口を開いた。

渡会「A先輩、ずっと気になってたんすけど…」

『ん？』

渡会「なんでA先輩って俺のことは名前なのに、長尾先輩のことは苗字で呼ぶんすか？」

『そこ気になっちゃう？』

イブ「実は俺も気になってた」

『え、ヒムも？うーん…呼びやすい文字数って、分かる？』

余ったコードを8の字に巻きながら続ける。

『なんか3文字の方が呼びやすいんだよね。わたらい、よりひばり、の方が呼びやすいっていうか。だから長尾とか甲斐田とかは苗字で呼んじゃう』

イブ「え、俺特別ってこと？」

『そうかも。イブラ、もラヒム、もなんか言いづらくて』

イブ「まあ分かる」

『ローレンはイロアスって感じしないし、不破はなんか…湊って呼ぶの癪だから』

不破「なんでぇ？」

イブ「結構例外あるじゃん」

『あったね。ごめん、あんまり当てにならないかも』

渡会「いや！気になってたんで助かりました！あざす！」

『…そんなに気になることだった？』

渡会「や、なんか、仲良いと逆に苗字呼びみたいなんあるじゃないっすか。そうならちょっと寂しいな〜って…」

少しばつが悪そうな雲雀。素直で可愛い後輩だ…。
その横でにやにやしてる不破がちょっと癪に触ったので、一応牽制しておくことにした。

『そんなことないよ。不破より明那の方が仲良いし』

不破「え、俺なんかしたぁ？」

目に見えて不破のテンションが下がった。
あんまり調子乗られても女性関係怖いし…一応、ね。