【学パロ】幼馴染が美少女すぎる件。【2j3j】 (ページ11)

今日:116 hit、昨日:8 hit、合計:93,418 hit

6 ページ11

私たちの全力詰め込み勉強会も終わり、甲斐田がなんとか追試をクリアできた頃、季節は夏になりかけていた。

『じめじめする』

葛葉「そりゃ梅雨だし」

『梅雨苦手、髪はねるし蒸し暑いし』

葛葉「梅雨好きなやつなんてそうそういねえだろ」

『だよね。…てか、葛葉夏服じゃん』

葛葉「流石に暑くて変えたわ」

『えー、葛葉は7月まで夏服着ない方に賭けてたのに』

葛葉「俺で賭けすんな」

『叶さんに購買のクロワッサン買わなきゃじゃん、競争率高いのにさ〜』

葛葉「パンかよ」

『健全な高校生はお金なんて賭けませんー』

葛葉「健全な高校生はまず賭けねえよ」

テンポの良い会話に思わず笑みが溢れる。
葛葉と話すのは朝の通学のときだけだから、余計楽しい。
…女子人気高いし、学校だと近付くなオーラがすごいんだよね。

駅に着き自転車を停めると、見知った人物が車から降りてくるのが見えた。

剣持「あ、A。…と」

『あれ、刀也？珍しいね、朝練無かったの？』

剣持「ああ、うん。今日は家で素振りしてた。それよりその人…」

刀也の視線の先には葛葉が。…あれ、そういえば。

『見たことはあるんだっけ。友達の葛葉だよ』

葛葉「…ッス」

剣持「え、あ、どうも…？」

思ってた感じと違ったようで、刀也は露骨に困惑している。

『見かけによらずシャイなんだよね。こっちは刀也、私の弟的な？幼馴染的な？感じ』

剣持「不確定要素が多すぎる」

葛葉「刀也サン、っすか」

初対面だとろくに話さない葛葉が名前を呼んだ。
その成長になぜか嬉しくなる。これが、親心…？

剣持「あ、苗字は剣持です。好きなように呼んでください」

葛葉「じゃあ…もちさんで」

剣持「ふわっちと同じあだ名つけられた…」

『へえ、不破にもちさんって呼ばれてるんだ。似合うね』

と言えば、刀也にキッと睨まれた。なんで。可愛くていいじゃん。
一方の葛葉は、知っている名前が刀也の口から出てきたことに驚いた様子。

葛葉「不破湊と知り合いなんすか？」

剣持「あ、はい。急に絡まれて仲良くなりました」

葛葉「やば」

『コミュ力やばいよね』

剣持「それって褒めてます？貶してます？」

『もちろん褒めてるよ。なんなら感心してる』

本心でそう言っているのに刀也は怪訝な顔をしていた。
…本当に本心だよ？

─────────

葛葉「(もちさん良い奴そうだけど…一応探り入れとくか)」

剣持「…？なんか、悪寒が…」