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「みっちー帰ろ〜！」
放課後、長尾くんがまあまあなボリュームで道枝くんを呼ぶ。
「俺委員会あるって言うたやん」
「あ、そうやった。ほな先帰るな〜！」
また明日！と手を振って元気よく教室をでていった。
「広瀬さん、委員会一緒に行こ」
『え？な、なんで？』
「なんでって、一緒なんやから」
はよ行こ、とリュックを背負って扉へ向かう道枝くん。
私も慌てて荷物をまとめて追いかけた。
教室に入ると、学年クラスごとに座るようになっていて、必然的に道枝くんと隣になる。
「俺園芸委員って初めてやねんけど、何するん？」
『花壇の水やりくらいかな』
「ふーん、楽そうでよかった」
やっぱり、楽そうだからだったんだ。
「あれ、みっちーやん」
声のする方を見ると、これまたイケメンの高橋恭平くん。
ちょっとチャラそうな感じで私は苦手だけど、彼もまた、ものすごくモテる。
去年、彼も何故か園芸委員だった。
じゃんけんで負けたからだったとか。
「恭平、去年園芸委員嫌がってなかったっけ？」
「バリ楽やからな。内申のためにとりあえず委員会入っとこうと思って」
「お勉強の方は残念やもんな」
イケメン2人が話しているので教室内の視線はチラチラとこちらに向く。
特に下級生はどっち派だとかで盛り上がっている。
「ええな〜頭いいやつは。てかみっちーが園芸委員とか意外かも。なんで？」
「それは、、楽やからに決まってるやん」
「へぇ〜」
高橋くんがチラッとこっちを見たような気がしたけど、多分、気のせいだ。
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作者名：のの | 作成日時：2021年4月12日 3時
