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9.巻き込まれてる ページ9


あのビンの中身が体に悪いものだったら、そのギャリーって奴を一発殴りたい…。


そんな物騒な事を考えていたら、壁の向こうから

ゴゴゴゴゴッッ‼

と大きい音がした。男達は一度体を止めたが、直ぐにパーティーを再開する。
Aは何が起きたか分からずニュートを見た。


「ねえ、やっぱり知りたいから聞くけど…。メイズって何なの?」


彼女は、自分の好奇心に負けた。
確かに、面倒事やそれに巻き込まれるのは好きじゃない。
つまりは、面倒くさがりやな彼女にとってそれほど知りたい事だったのだ。

ニュートは足を止めて、こちらに振り返る。



「……迷路だよ。とても危険な場所だ。僕たちが入ればグリーバーに一瞬で殺されるだろうな。

グリーバーは迷路に住む怪物。刺されるか喰われるか…。どっちにしろ結末は同じだよ。

さっきのは迷路が動いている音だ。毎日迷路の道は変わる。だからランナーたちが毎日出口を探ってるのさ。」


やはり、自分はだいぶ面倒な場所に送られてしまったらしい…。
ランナーが迷路に入り、出口を探すのは理解した。
だが、毎日変わるというのはどうゆう事なのか。


「…そのランナーは、どのくらい探しているの?」


ニュートは、顔を重たそうにして上げた。


「……もうすぐで3年だ。彼らは毎日メイズに入るが、まだ僕たちの欲しい物は見つかっていない。」

「…3年。」


その言葉を聞いただけで、諦めの声が出そうだった。たった1つの出口を見つけるのに3年。
もし、出られたとしても…いや考えるのはよそう。


「さぁ、皆んなの所へ行こう。紹介する、何たって今日の主役は君だ。」


彼は微笑んでそう言うと、手を彼女の方へ伸ばす。



ねえ、ニュート。…貴方はきっと強いんだろうな。
全部とは言わないけど、私より強い心を持ってる。
それは確かだ。こんな短い時間なのに、それが伝わってくるんだよ。



「…うん。」



Aは当たり前のように、彼の手に自分の手を添えた。

10.嫌な奴→←8.パーティは出会いの時間



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設定タグ:メイズ・ランナー , 逆ハー , おわに   
作品ジャンル:恋愛
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未確認生物(プロフ) - あの、メイズランナー大好きです。私も書きたいと思ってます! (2021年1月19日 21時) (レス) id: 1ab2c3b0b2 (このIDを非表示/違反報告)
めろん - はい!頑張ってください!待ってます! (2019年6月20日 17時) (レス) id: 5764f95332 (このIDを非表示/違反報告)
おわに(プロフ) - ありがとうございます!更新は遅めですが、これからもよろしくお願いします!! (2019年6月17日 22時) (レス) id: 418a4a3702 (このIDを非表示/違反報告)
めろん - 更新楽しみにしてます! (2019年6月17日 22時) (レス) id: 5764f95332 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おわに | 作成日時:2019年5月13日 2時

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