4.名前を呼んで ページ4
・
一通り、案内が終わってある事に気づいた。
「…ねぇ。」
「ん？なんだ？」
「…月1で、新人が来るって言ってたけど毎回同じ事してるの？」
「…案内の事か？そりゃあ、リーダーだしな。毎回俺が務めているよ。」
それがどうかしたか？という視線を彼女に向けたアルビー。
「…めんどくさくないの？毎回、毎回。私だったら3回目で他の人に変わってもらうけどな。」
アルビーは、思ってもいなかった発言に、ぷっと吹き出して笑って見せた。
「本音を言うと、」
彼女は、彼の言葉に耳をすませる…。
「…少しだけな。」
内緒話でもするように言った彼の行動に、笑ってしまいそうになった。
「さて、話を戻そすぞ。君にも仕事をしてもらう。明日からだ。二週間キーパーについて仕事をし、君に合った仕事を見つけてもらう。
役割を果たす事が重要だ。ここではルールの１つにもなっている。秩序と規則の上で俺たちの生活は成り立ってるんだ。」
なるほど、確かにこの場所でのルールとしては最適なものだと彼女は思った。
誰もが役割を持つ事で、全員の生活を守っている。
いいチームと言うより、いい家族にも思える。
そこで、アルビーは彼女に思い出しかのように尋ねた。
「そういえば、君の名前を聞いていなかったな。
改めて自己紹介しよう。俺は、アルビー。
ここのリーダーを務めている。皆悪い奴らじゃない。…問題は山積みだが、よろしく。」
ボックスから出してくれた時のように、手を差し伸べられる。
その瞬間、暖かい風が彼女の頬を撫でた。
「…A。それが私の名前。……よろしく。」
その握手は、力強く、暖かいものだった。
周りの視線が、アルビーと彼女に向いている事を、この２人はまだ知らない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 62人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「逆ハー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
未確認生物(プロフ) - あの、メイズランナー大好きです。私も書きたいと思ってます！ (2021年1月19日 21時) (
レス) id: 1ab2c3b0b2 (このIDを非表示/違反報告)
めろん - はい！頑張ってください！待ってます！ (2019年6月20日 17時) (レス) id: 5764f95332 (このIDを非表示/違反報告)
おわに(プロフ) - ありがとうございます！更新は遅めですが、これからもよろしくお願いします！！ (2019年6月17日 22時) (レス) id: 418a4a3702 (このIDを非表示/違反報告)
めろん - 更新楽しみにしてます！ (2019年6月17日 22時) (レス) id: 5764f95332 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おわに | 作成日時：2019年5月13日 2時
