19.メイズの悪夢 ページ19
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二人は今、ミンホの指示に従ってメイズの中を歩いていた。本当なら、全力で走らなければいけない所だ。しかし、ミンホのサポートで彼女もミンホ自身も精一杯だったのだ。
「…落ち着いてるな。」
「……。」
「…怖く無いのか？」
答えのない彼女に、ミンホは視線を向ける。
「貴方は他人に興味が無いんだと思ってた。」
ミンホの背中に腕を回し支える彼女は、少し小さな声でそう言った。
予想外の返事にミンホは声のトーンを少し下げる。
「…何故そう思う。」
「…私が昨日、あの男にちょっかいをかけられていた時、周りは面白がってた。けど、貴方は興味なさそうだったから。」
「…まあ他人に興味が無いのは本当だしな。自覚もある。」
「うん。…だから、そんな貴方が質問をしてくるのは、少し違和感？があったの。」
Aは、前に向けていた視線をミンホに向けてそう言った。
そして、ミンホは自分でも不思議に思っていた。
何故彼女を知ろうとするのか、何故知りたいと思うのか、その答えは全く分からない。
「いや、ちょっとした好奇心だ。」
その結果、彼ははぐらかす事にした。
適当に言って後で後悔するより、あやふやな返事をして、分かった時に伝えよう。
それが彼の答えだった。
「…そう。…ねえ、ちょっと静かすぎない？」
Aは、さっきから気になっている事をミンホに言った。
彼女らがこうしてメイズを彷徨っているのは、あの不気味は音を聞いたからだ。
しかし、今はとても静か。
何事も無かったかのようにも思えた。
あれはただの悪い夢なんだと、そう思わせるほど、静かな夜なのだ。
ミンホとAは、周りをキョロキョロと見ては、互いに視線を合わせる。
その瞬間…いや、それと同時の出来事だった。
「っ！！」
先に気づいたのはミンホ。
ランナーを続けてきた彼だからこそ、ミンホは彼女より先に気づくことが出来たのだ。
それは、2人の頭上から顔を出し、一気に彼らを影で覆った。
すぐにAも、自分の頭上に居る物の正体を察した。
彼女の手に力が入る。
それを背中から感じ取るミンホは、彼女と同時にゆっくりと後ろを振り向いてーーー
「っ！！走れっ！！！！」
「っ！！！？」
不気味なそれ、…グリーバーはこちらをじっと見ていた。
恐怖、それしか感じさせない物が奴にはあったのだ。
しかし、彼はその恐怖に負ける前に、彼女の背中を押して言った…
「走れっ！！A！！！！！」
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未確認生物(プロフ) - あの、メイズランナー大好きです。私も書きたいと思ってます！ (2021年1月19日 21時) (
レス) id: 1ab2c3b0b2 (このIDを非表示/違反報告)
めろん - はい！頑張ってください！待ってます！ (2019年6月20日 17時) (レス) id: 5764f95332 (このIDを非表示/違反報告)
おわに(プロフ) - ありがとうございます！更新は遅めですが、これからもよろしくお願いします！！ (2019年6月17日 22時) (レス) id: 418a4a3702 (このIDを非表示/違反報告)
めろん - 更新楽しみにしてます！ (2019年6月17日 22時) (レス) id: 5764f95332 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おわに | 作成日時：2019年5月13日 2時
