愛と引き換えに【JK】

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JK side




久しぶりに会ったヌナはやっぱり綺麗で大人の女性で。更に磨きがかかったように見えるAヌナ。そういうところに彼女の強さが見える気がした。

だって、Aヌナが失った人は…彼女のすべてだったはすなんだ。



綺麗になって僕から離れていくヌナが…どうしようもなく羨ましい。

僕はそんな、強いAヌナのことを好きになった。



彼女は僕の名前を呼びそうになって焦ったように口を塞いだ。やっちゃった、とでも言うような表情は誰が見たって可愛いに決まってる。


そんな彼女に愛しさが込み上げて、また一つ好きになる。


JK「ヌナ可愛い」

「！…」

面食らった顔で僕を見て頬を赤く染めて。口篭って恥ずかしそうに視線を逸らす姿が、たまらなく僕の胸を擽った。

好きだと伝えられない分、思ったことは全部言いたいと思った。その度に見せてくれるAヌナの反応が気になるし、何より可愛いし。


JK「髪、ちょっとだけ切りましたか？」

「え…よく気付いたね、結んでるのに」

隣に並んで歩き出す。
程よい高さと長さのポニーテールは上品で、下ろしていた時には気付かなかったヌナの色っぽい部分。動く度に揺れる髪から仄かに柔らかな香りがしてこれにもキュンとするんだ。

好きな人の変化に気付かないわけがない。


Aヌナは僕の容姿をやたらと気にしていて、僕が変装も何もしていないことにすごく不安がっていた。だから僕の名前も呼ばないようにしていたのか、と納得する。

人って意外と見てない。僕ら防弾少年団が駆け出しなのもあるけれど、僕は特に、長い間公の場に姿を現さなかったから…僕がJUNGKOOKだと気付く人はそういないと思う。


「本当に大丈夫なの…？」

JK「心配しすぎですって！もういいから、ヌナ。」


し、と唇に人差し指を押し当て、話を終わらせて。さりげなく攫ったヌナの手をそっと握り指を絡ませればもうこっちのもん。僕はその手を引いて歩みを少し早めた。




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