２２３．嫌わないで ページ34
JK side
「グク……？」
「っ、A、…」
バタン、とドアを閉めてベッドを振り返れば、そこでは眠っていたはずのAがはっきりとした目で僕を見つめていた。今のジンヒョンとの一連の会話、多分聞いてたんだろうな。戸惑ったような表情がそれを物語っている。
「ごめん。嘘ついた」
謝ることしかできない僕。Aの顔を見ていられなくなって思わず視線を下げた。唇をきつく噛めば少し痛くて、それでも、この胸の痛みに勝るものではなかった。
「待って違う、…こっち来て、お願い。」
泣きそうな声に、僕の体は勝手に動いてた。そっとAに近付いて、促されるままにベッドに腰掛ければ、Aは涙に濡れかけた目で僕をじっと見つめてきた。
「グク…わかってるよ」
守ろうとしてくれたんだよね、って。そんな風に優しい声をするから、僕はいつもわからなくなるんだ。…まったく、どっちが歳上なんだよ。
「っ…ごめん、僕…明日ちゃんと言うから、ヒョンに」
縋る思いで握ったAの手はほんのり暖かくて。ぎゅっときつく掴んだ僕の手を、Aは力を加えて握り返してくれたんだ。
「いい、言わなくていいから…」
俯くその動きに合わせて髪がはらりと肩から落ち、甘いいい匂いがほのかに香った。
「A、…ごめん」
僕、謝ってばっかりだ。ごめんなんて口にしながらも…僕はそっとAをベッドに押し倒してて。こんなことしても変わらないのに、無駄なのに。頭ではわかってるはずだった。
「耐えられないよ。消毒させて…ジンヒョンのキス…上書きさせて」
一粒だけ涙を零すのを許してしまった僕。ぱたっ、とAの頬を濡らす。
「…う、ん」
僕を見つめて悲しそうにするAは、ゆっくりと頷いたんだ。
・
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ろーらん?(プロフ) - ぽちさん» ぽちさん初めまして！コメントありがとうございます；＿；とても嬉しいです！私もハッピーエンド信者なので皆がハッピーな終わり方にしたいなと…。とにかくたのしみにしていてください！笑応援ありがとうございます！；＿； (2019年9月16日 13時) (
レス) id: c96f5d7f61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽち(プロフ) - こんにちは☆グクさんの役回りが切なすぎるけれど…ついつい望んでしまうのはジン様のとの明るい結末なんです///ステキな作品なので終わって欲しくない気持ちもありますが…更新がんばってください☆(語彙力足らずにて失礼いたします) (2019年9月16日 11時) (レス) id: 8ba320eacd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろーらん | 作成日時：2019年7月20日 10時
