１９３．果たせなかったこと ページ4
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こんなこと、前にもあったな
泣いてしまったのは前も今も不本意で。泣くつもりなんて微塵もなかった。
大丈夫だって言って聞かなくて、一方的に電話を切って一人で泣いて。自分勝手にも程がある。
「ふっ…っ、う」
ベッドで蹲って。ソクジンさんには会いたくないのに、誰かにそばにいて欲しいなんて。
もう、眠ってしまおうか。
明日の朝になったら酷い顔だろうな、ああ、もう全部嫌になりそう。何かある度にこんなに泣きじゃくってたら、絶対にもたない。わかってる、でも、止まらない
一人で泣くのは慣れてるの。
だから、今だけ、一人の今だけは＿＿＿＿
「…A」
「っ……」
びくり、肩が揺れた。
名前を呼ばれて、静かな足音が私に近付くのがわかった。
「あ…やだ、っ」
彼の温度が、柔らかな香りが、私を包んで。
「逃げないで。…やっと抱き締めれたのに」
ぐ、と背中に回る腕に力が籠った。その感覚に私はまた涙を誘われて、ただ彼の胸に顔を埋めるしかなくて。
「…前にAが電話で泣いてた時は、そばにいてやれなかったから。」
ずっと感じたかった人肌が、優しすぎて暖かすぎて、胸にじんわりと染みて。一人がいいなんて嘘ばっかりで、私はずっと寂しかったんだ、
「や、わたしまだ薬飲んでな…っ…」
「別にいい。」
「服、濡れる、」
「気にしない。」
自分の気持ちとは裏腹に、口は素直になれなくて。こうして包まれるのがすごく安心できるのに、私はまだ拒もうとしてしまう。でもそれに構わずグクは更に強く抱き締めてくれて。
堪えるものももうなくなってしまった。
気付いたら、聞きたかったことが全部、口から出ていたんだ。
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ろーらん?(プロフ) - ぽちさん» ぽちさん初めまして！コメントありがとうございます；＿；とても嬉しいです！私もハッピーエンド信者なので皆がハッピーな終わり方にしたいなと…。とにかくたのしみにしていてください！笑応援ありがとうございます！；＿； (2019年9月16日 13時) (
レス) id: c96f5d7f61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽち(プロフ) - こんにちは☆グクさんの役回りが切なすぎるけれど…ついつい望んでしまうのはジン様のとの明るい結末なんです///ステキな作品なので終わって欲しくない気持ちもありますが…更新がんばってください☆(語彙力足らずにて失礼いたします) (2019年9月16日 11時) (レス) id: 8ba320eacd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろーらん | 作成日時：2019年7月20日 10時
