２０５．胸騒ぎ ページ16
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「！もしもしA、」
『…ソクジンさん』
電話の奥から聞こえたのは確かにAの声だった。ただ声を聞いただけなのに、酷く安心したんだ。
「A、今どこなの？早く帰っておいで。ハヨンも心配してるから」
ちらり、ハヨンに視線を向ければ彼女もまた安心したような顔をしていて。僅かな表情の変化だけれど、強ばった顔が少し和らいだ気がした。
『……ソクジン、さん、私…』
「…A？」
気の所為かも知れない。気の所為じゃないかも知れない。わからないけれど、Aの声には、いつもの覇気が感じられなくて。次に紡がれる言葉に耳を傾けながら、僕はAを名前を呼んだ。
『会っちゃった……あの人に…見つかっちゃった』
切なくて頼りなくて、絶望的な雰囲気を纏って妙に落ち着いた声に、何故か息を呑んだ。
「っ、A、すぐ迎えに行く。そこにいて！」
Aが言う、“あの人”は、
言葉を辿れば安易に想像できた。
「ハヨン、すぐ帰るから待ってて。」
僕の顔つきを見た彼女はまた不安そうな面持ちになった。眉をわずかに下げながら、部屋着のまま慌ただしく屋敷を後にする僕を見送ってくれた。
彼女のスマホのGPS機能。それを頼りに車を走らせた。ハンドルを握る手にぐっと力が入る。気持ちばかり逸ってついアクセルを踏み込み過ぎてしまいそうだった。
「…もしもし？」
辿り着いたのは大型ショッピングモール。Aのスマホの表示がここで止まっているから、きっと彼女はこの中にいる。
『ソクジンさん、』
「着いた、どこ？」
『ごめん、私が行く』
「いいから待ってろって。どこなの？」
『…2階の、女子トイレ。』
「わかったすぐ行く」
電話は切らずに繋いだまま、僕は車を出て館内へ足を踏み入れた。
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ろーらん?(プロフ) - ぽちさん» ぽちさん初めまして！コメントありがとうございます；＿；とても嬉しいです！私もハッピーエンド信者なので皆がハッピーな終わり方にしたいなと…。とにかくたのしみにしていてください！笑応援ありがとうございます！；＿； (2019年9月16日 13時) (
レス) id: c96f5d7f61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽち(プロフ) - こんにちは☆グクさんの役回りが切なすぎるけれど…ついつい望んでしまうのはジン様のとの明るい結末なんです///ステキな作品なので終わって欲しくない気持ちもありますが…更新がんばってください☆(語彙力足らずにて失礼いたします) (2019年9月16日 11時) (レス) id: 8ba320eacd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろーらん | 作成日時：2019年7月20日 10時
