８１．可愛いけど ページ37
U side
目にキス…した？
それだけでぶわわっと顔に熱が火照ってしまうのに、
ソクジンさんとデートって
夢かな？いや夢じゃないや。
なんて自問自答して、さっきまでの暗い気持ちが嘘のようにぱっと晴れる。私はただ、目を丸くして、彼を見つめることしかできなくて。
「だめ？」
「だ、だめじゃない」
「やった」
じゃあ準備しようって張り切った様子で立ち上がる彼を見て、自分すらも嬉しくなってしまう。私ってこんな単純だったかなぁ…
「Aの服、僕が選びたい」
目を細めながら私を見て、ソクジンさんは衣装部屋の扉を開け中へ入って行った。取る物も取り敢えず彼を追って衣装部屋に足を踏み入れたら、既に彼は服を選ぶのに集中していて。
うーんと唸りながらたくさんの服と向き合い、考え倦ねる姿がとても愛らしかった。
いつもは大人で余裕があって、色っぽさまで醸し出しているのに、そんな風に無邪気な一面がある。私は、それにも惹かれているんだろうな。
「これは？これとか、」
手を引いたと思ったら、私を自分のそばに置いて服を次々と合わせていくソクジンさん。わくわく顔の彼は本当にあどけない子供のよう。そんな彼を見られるのが貴重で、ギャップが可愛くて、ふと顔が綻んだ。
「ふふ、やぁっと笑った」
「だってソクジンさんが可愛いからっ………あ」
見られていたのが恥ずかしくて、言い返そうとついそこまで口走ってしまった。我に返って言うのをやめたけど、それも彼は聞き逃してくれなくて。
「僕が？」
にやり。子供のような顔から一変、妖しく口角を上げる仕草にまた不意打ちされいちいち胸が鳴る。
もうっ、何言ってんのほんと。思ったのはまだ良いとしてなんで言っちゃうかな…！
…でも、やっぱり可愛いんです。その厚いぷるぷるの唇が微笑んで、ぷくっと膨らむ血色の良い頬が赤ちゃんみたい。ふわふわで柔らかそうな髪の毛とか、影を作るほど豊かな涙袋なんてもう触れたいほどで。
そういう近くで見ないとわからないところが、私をキュンとさせてくる。
「わ、すれて……」
ニコニコしたままの彼。見ていられなくて手で顔を隠したら、ソクジンさんはまたふふっと笑みを零した。
「僕なんかよりAの方がずっと可愛いよ」
顔を覆う片方の手を捕まえられて。
「見えないじゃん、可愛い顔隠さないで」
なんて、ソクジンさんの整った顔が近付く。
私にとっちゃそんな台詞達、言葉攻めの嵐だった。
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ぐぅにむ推ーarmyー - もう天才です。ありがとうございます！ぐぅにむ推しなんですがとっても嬉しいです。楽しめるストーリー性にだんだん引き込まれていってしまいます。これからも応援してます。頑張ってください。楽しみにしてます (2020年3月23日 22時) (
レス) id: 6734aceaf1 (このIDを非表示/違反報告)
ろーらん?(プロフ) - ベリトさん初めまして！そのお言葉とっても光栄です本当に嬉しいです；＿；ベリトさんもやってらっしゃるんですね！！参考になんて！ますます士気が上がります…！一緒に、お互い頑張りましょうね！！ (2019年3月19日 6時) (レス) id: c96f5d7f61 (このIDを非表示/違反報告)
ベリト(プロフ) - すごい！なんか・・すごい！！とにかくすごいんです！物語の内容はもちろんなんですけど、なんていうか、語彙力？小説家みたいな表現がクセになります！今作品やってるんでちょっと参考にさせてもらいたいなって思います！頑張ってください！ (2019年3月19日 3時) (レス) id: c8c9c2ed68 (このIDを非表示/違反報告)
ろーらん?(プロフ) - オルペンさん» オルペンさん初めまして！ありがとうございます！！お気に入り登録、とても嬉しいです；＿；うぅ〜私もオルペンさんサランヘヨぉぉ；＿； (2019年3月18日 11時) (レス) id: c96f5d7f61 (このIDを非表示/違反報告)
オルペン - すっごく面白いです！更新頑張って下さい。お気に入り登録しました！ 作者さんサランヘヨ♪ (2019年3月17日 20時) (レス) id: e1ed865c2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろーらん | 作成日時：2019年3月15日 20時
