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U side
「……わ、ぁ…どうしたの、」
少しの沈黙の後、ジョングクくんはそっと私を抱き締めてくれた。
以前よりちょっと大きくなった体や、背中に回った逞しい腕。少しの間離れていただけのはずなのに、それでも成長を感じて。
JK「あれからずっと会いたくて…今目の前にいるのが夢みたいなんです」
優しく力の込もる腕が切なくて、私の心をきゅんと疼かせる。
JK「だから早く、こうしたかった」
私と同じように、彼も会いたいと思ってくれていたんだ。そうわかって胸がいっぱいになって、私は彼の背中を抱き返した。
「私も……はやくこうしてほしかった、」
こんなことを言うのは恥ずかしいけれど、私なりに、精一杯甘えたつもりだった。
JK「………好きです、A、」
「っ、」
囁かれて彼の温もりが離れていくと、大きな丸い瞳と目が合って。その目は…少し寂しげな色をしているように見えた。
JK「…僕たち、このままですか?Aとは……真剣に向き合いたいし、僕はあなたを守るべき人に、なりたいです」
お互い会いたいと思い合っていたのと同じで、今のこの関係に疑問を持っているのもそうだった。
私は嬉しかった。はっきりとそう伝えてくれたことも、ジョングクくんの心を知れたことも。
でも私の方は……本当のことを伝えていいのかわからない。
「私も、ジョングクくんとはちゃんとした関係になれたらと思うよ。本当に、……ジョングクくんが思ってるより、大好きなの、」
“大好きだから“
それだけで解決する問題じゃ……ないよね。
JK「僕…わかるようになった。Aが何を考えてるか…。もしかして怖がってますか?」
「…え、」
彼の瞳は揺れていて。
私を真剣に射抜くその目が、言い逃れをさせてくれないみたいだった。
JK「ねえ、もう隠そうとしないで。そろそろ僕のことも、頼ってください」
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Laurent(プロフ) - ミカさん» お待ち頂きありがとうございます;_; 更新頑張りますのでこれからもよろしくお願い致します…! (2021年5月16日 2時) (レス) id: 1f1ed7af51 (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - 待ってました。良かった。 (2021年5月13日 18時) (レス) id: 14f1a948cb (このIDを非表示/違反報告)
Laurent(プロフ) - ミカさん» お待たせ致しました〜〜!!;_;コメント沢山頂いていたみたいで…この作品を長く愛してくださってありがとうございます。引き続きよろしくお願い致します…!! (2021年5月10日 1時) (レス) id: 7c8a826f9a (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - 続き気になりすぎてます! (2021年3月7日 21時) (レス) id: 803e2a4328 (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - 描くのやめちゃったんですか?待ってます! (2021年1月14日 22時) (レス) id: 3d21976f0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Laurent | 作成日時:2020年6月10日 23時