今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:673 hit
小｜中｜大
2 ページ2
数日たった頃ｻﾞｯと音がして、音のした方を見る。
石の壁にある唯一外を覗くことが出来る鉄の棒で少し塞がれている穴。
覗いてみると、わぁっ!!と驚く声がした。
｢どうしてそこにいるの？｣
女の子がいた。
｢私は…｣
途中で言葉に詰まった…だって私は食人鬼だ人を食べさせられてるなんて言えない。
｢ねぇ!お話しましょう？｣
｢なぜ？｣
｢私あなたのことが気になるの｣
初めてそんな事を言われ驚いた。
｢私はルーチェ!!｣
｢メア…｣
｢ふふっメアよろしくね!!｣
この日から私は彼女の話を聞くために生きようと思った。
彼女のする話はとても面白くて、なんだか救われた気がしたんだ。
｢あのねメア!!今日はこれを持ってきたの｣
｢それは何？｣
｢葡萄よ｣
壁にある穴から手渡された、紫の粒
｢ぶ、どう｣
｢食べてみて!とっても美味しいわ｣
言われるがまま、食べてみると甘くて美味しかった人以外を食べたのはとても久しぶりで涙が出た。
｢メア、泣いているの？｣
｢ありがとうルーチェ、そうだね泣いている｣
｢どうして？｣
私はこの時食人鬼である事を話した。
｢そうだったのね…大丈夫よメア!!私がこれからも話に来るし食べ物だって持ってきてあげるわ!｣
拒絶されるかと思ったが、彼女は受け入れてくれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きなこ | 作成日時：2018年8月20日 21時
