四十二話 祭りの時間�� ページ43
ひゅるるる、ドンッ
大きな音が、私の声を遮る。
驚いて空を見上げれば、それは見事な花火が上がっていた。
「わあ…」
「フランちゃん？」
業の声にハッとする。
そうだ、話しかけようとして…
「、ああああごめんっ！」
業の袖を掴んだままなのを忘れていた。
慌てて手を離そうとする＿＿＿と、パッと腕を掴まれる。
彼との距離は、近いまま。
「別にいいよ」
「そ、そう…？」
「浴衣じゃん。いつもと雰囲気違うね」
「！ ほんと？」
「うん。いつもは子供っぽいけど＿＿」
「そういうのは間に合ってます」
ウソウソ、似合ってるよ、と言って笑う業に、少し安心する。
いつも通りの会話だ。
この流れで、きっと誘える。
頑張れ、私。
「あ、のさ、この前の約束、覚えてる？」
俯いたまま、声がふるえる。
「一緒にお祭りまわろ、っていう私のお願い、聞いてくれる？」
消えてしまいそうな声で、何とか最後まで言い切る。
恥ずかしくて、消えてしまいたくなる。
ああ、業の顔が見られない。
「＿＿喜んで、お嬢サン」
ぱっと顔を上げる＿＿＿と、口に何かぶち込まれた。
「ふぉっ、あっっっつ！！！」
「ぶふっブッサイク…」
見るとたこ焼き＿＿出来たての熱々＿＿を片手に持った業がにんまり笑っていた。
「ちょっと、私今すごく頑張ったんだけど！？」
「ごめんごめーん、なんか虐めたくなっちゃって」
あ、悪魔……私もだけど。
ケタケタ笑う業を後目に、一気に脱力する。
あっ、たこ焼きうま。
「コレ、食べていいよ。他にも色々買って、花火見ようぜ」
業はそう言って、腕を私の方に向ける。
思わず、手をとろうとして、だけど恥ずかしくなって、7分袖の先を掴んだ。
業がゆっくり歩き出す。
私より、ちょっと右斜め先。
見れば、業の耳が赤くなっていた。
もしかして、業も恥ずかしいんだろうか
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古明地さとりん(プロフ) - あまなっとー2ndさん» あ、フランたん癒やしですね。更新頑張ってください！ (2020年10月19日 15時) (
レス) id: 7c65315183 (このIDを非表示/違反報告)
あまなっとー2nd(プロフ) - ありがとうございます！とても励みになります(*´`) (2020年10月9日 17時) (レス) id: 7ed2310209 (このIDを非表示/違反報告)
あまなっとー2nd(プロフ) - アニメ大好きさん» 過去に同じようなコメントを頂いたので、見ていただけると幸いです (2020年10月9日 17時) (レス) id: 7ed2310209 (このIDを非表示/違反報告)
古明地さとりん(プロフ) - この小説めっちゃ好きです。頑張ってください！！ (2020年10月9日 17時) (レス) id: 7c65315183 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好き - パチュリーのフランへの呼び方はフランですよ。あとレミリアもフランです。 (2020年9月4日 6時) (レス) id: 77a81043b5 (このIDを非表示/違反報告)
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