【d!】不良を買い取りました！2 (ページ10)

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60話ページ10

ut「…Aってなんでこんな無理してるんですか」
sn「…さぁね、俺も聞きたいのに教えてくれないねん」
ut「…さっき知らん名前を言ってた」
sn「だれ？」
ut「たしか、…うーん、…ちる？」
sn「…」
ut「恋人とかやったら嫌やな…」

sn「…」

聞いたことがある名前だ。どこか、
大きな講義で聞いた気がする。
それより、今はAだ
説教の後に名前の正体を聞けばいい

鬱くん？も軽度の熱中症だったので
他の生徒どうよう楽な姿勢で休ませることにした
流石にこの暑さは厳しいな…

5分もかからないうちに
トントン先生が飛んでくる。真っ赤な
Aをみてどんどん頭から冷えていき

tn「…すまん、俺がもっとみとげは」
sn「…仕方ない。こんな暑いとは思わんかった」
tn「…次から、もっと休憩を取らせる」
sn「せやね」

tn「A…」

さぞ暑かっただろう。こんな細い体で
無理したんやからきつかっただろう

…すまん、俺の馬鹿のせいで

tn「…」

暑いだろう、と長袖を捲った時だった
微かに残っていた血が一瞬で氷点下を
下回る。

なんや、この腕の傷…
自￤傷ならまだわかる。しかし、これは…
殴られた痣や…鞭…？鞭の跡がある

下心のない手で腹をめくれば腕以上の
惨状が広がっていた。隣にいたペ神センセーも
息を飲んで震えている

tn「…病院に行かせるぞ」
sn「…Aは、病院行きづらいねん」
tn「は？なんで？こんな酷い傷が」
sn「…お願いします。俺が助けるから」
tn「…」

なんで、こいつを病院に行かせたがらないんや
他の生徒になら早退させて自分の車で
病院につれていく優しい人なのに

意味がわからないが、とりあえず頷いた

そのまま指導が残っているので
俺は、グラウンドに出る。よくみれば
全員しんどい顔をしていた。気づかなった

tn「今日は、もう終わりにしよう。暑かったよな」

しんどいよな、A

───
数分後

「ｯ……う、？」

sn「起きた？」
「…ここは、…」

目を覚ますと、保健室の天井とセンセーがいた
回らない頭の引き出しをなんとか引っ張って
自分が休憩中に鬱に助けをもとめて
気を失ったことを思い出した

「…」
sn「だから言ったやん。夏を舐めんなって」
sn「病院嫌だろうから、連れていかんかっただけ感謝して」
「…あざっす」

病院は嫌だ。保健所を見られる
俺に親がいないも同然なのがバレる

「…」