56話 ページ6
Aの部屋
gr「車は新車にするからそれで手打ちにして欲しい」
「いえ、箇所を修理していただければ良いので」
あの人も、そうすると思う。こんな
どうでもいい問題を長引かせるのは不必要
gr「そうか、なら他ので弁償するぞ」
「いえ、結構です」
本に書いてあった。借りは作りっぱなしでも
構わないようにしろ、と
首を横に振り、手をドアの方向に向ける
明日から仕事なのだから帰って欲しい
gr「添い寝はどうだ？」
「…ご冗談でもやめてください」
gr「なんでや、ゾムともしとるやろ」
「…明日も早いのでお帰りください」
紅茶を飲み干し、帰るよう誘導する。
しかし立ち上がった彼のメガネは光を反射し
思わずその奥の瞳を見入ってしまった
血のように、赤くワインのように深い目
自分のときを止めて見ていた時、
鼓膜にガラスが割れたような衝撃が走り
目が覚めた
gr「《俺の足場を狙えるぞ？》」
「ｯ!……」
gr「お前の目的だろ」
gr「こんな絶好のチャンス逃すのか？」
「…なんで、それを」
彼にはそこまでお見通しだと言うのか
部屋に荒々しい風が吹き込む。
冷えた体は震えが止まらず、
目の前のなにかを睨むので精一杯だった
gr「お前の父親が、望んでいたことだからな」
gr「ま、今のお前はできないと思うが」
「…」
…そうだよ、出来ない。
目的を果たした先が分からないから
貴方ではない総統に、誰もついて行くとは
思えない
心臓がうるさく鳴く。
私は彼に嫌われているはず
自分の命を脅かす危険因子
と捉えられた可能性もある
gr「嫌なら俺の頼み聞けるよな？」
「……わ、かりました、」
永遠の眠りになる未来に不思議と口があがる
アドレナリンのせいだ
gr「…」
gr「…なんで距離をとる」
「防衛本能です。貴方的にも離れた方がいいでしょ」
gr「俺は添い寝をしたいと言った。添い寝は抱きつくもんだろ」
「…そういうの、恋人や奥さんとですよ」
「ましてや、こんな危険因子にするとは思えません」
「…死んで欲しいのなら、戦場に出していただければ…」
gr「…」
Aの小さな背中は殺せ、と言っている
その願いを無視して、無理やり腹に手を回す
《触れたら何かを見るトリガー》は、
俺には当てはまらない。
オスマンの予測は当たった。Aは、
それに驚いたものの
逃げられなかった
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ふむむ(プロフ) - 66話のヒントでもしかしてスパイって…やばいめちゃくちゃ好きです。 (3月23日 3時) (
レス) id: 72c4b6a776 (このIDを非表示/違反報告)
まも。 - 53話の絵、めちゃくちゃ上手いしシュールでおもろいの草。才能の無駄使いってやーつ…? (3月20日 22時) (レス) id: f3d61cfa83 (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - うえはーすさん» ありがとうございます！ (3月18日 13時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
うえはーす(プロフ) - 初コメ失礼いたします！ついに100話まで…！あちき様の作品はどれも素晴らしいものばかりで尊敬いたします！お体にお気を付けて、これからも元気に活動頑張ってください！ (3月18日 13時) (レス) id: 9aaf506a02 (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - レナさん» すみません…！ありがとうございます (3月5日 23時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あちき
| 作者ホームページ：http://33550619
作成日時：2024年3月4日 15時
