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94話 ページ44

em「よし決まりました、明日からこの時間は敬語無しですよ」
「…」

彼女は、化け物相手に向ける目を
俺に向けていた。無言で本を片付け出す
姿に流石に罪悪感みたいな針がささった

em「始めなきゃわからんもんですよ」
em「嫌なら、ゾムさんは?同期で仲良いでしょう」

zm「ふーん!ナイスだぜエミさん!」
em「?!」
「…」

やはり彼は、ダクトの裏にいたか
生きた監視カメラのゾムさんは、
エーミールさんの位置をおし奪って

私の肩を潰す勢いでつかみかかる

zm「俺に敬語を使わないでいいんだぜ?」
「…遠慮します」

「それでは、本を片付けて戻ります」
「失礼しました」



em「あ、いっちゃった…」

あれらの本を全て片付けるという
彼女の底なしのこだわりに汗が落ちる

第俺も覚えてへんのに

zm「…なんで敬語なん、まえはふつーやん」

いじけたゾムさんは、Aさんの
コップで関節ききすをしていた
なにしてんねん…

em「…彼女にとって敬語の方が楽なんでしょうね」
zm「は?なんで?」
em「わからんけど、…癖…?」
zm「…なんでエミさんがわかるん、腹立つ」
em「理不尽!」



───
Aの部屋

「……」

妙に頭がさえて眠れない。
朝の辛さを覚えているはずのくせに
体はゆうことを聞かずずっと

何かに怯えている

「…水のも」

体の流れに任せて扉をあける
化粧も、髪の毛もそのままの私なんて
酷く惨めな女にしかならない

「…」

距離を縮めたら、嫌われない
…目的のためなら、やるしかないのか

あの人は、そんなことせずとも
グルッペンさんの足元もで上り詰めていた
私は、あとどれだけあの人に偽れば


ht「…A」
「…ひとらんさん、こんばんは」

食堂の隅で水を流しこむのに夢中で
気配に気づかなかった。ひとらんさんは
8の字の眉で此方を睨み、何かいいたげ

まさか飲み物にもケチつけないよな

ht「…冷えるからあんま冷たい水飲まないでよ」
「…善処します」
ht「…寝れんの?」
「いえ、すぐに寝ます。おやすみなさい」
ht「…」

思い詰めていたこいつは、
俺から逃げるように去ろうとする
俺に頼ればいいのに、腹が立つ

コップを奪い取り、
Aの腕を掴む。
酒が入ってるから
頭のリミッターが切れてるかも

ht「こい」
「…部屋に帰りたいです」
ht「いいから」

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ふむむ(プロフ) - 66話のヒントでもしかしてスパイって…やばいめちゃくちゃ好きです。 (3月23日 3時) (レス) id: 72c4b6a776 (このIDを非表示/違反報告)
まも。 - 53話の絵、めちゃくちゃ上手いしシュールでおもろいの草。才能の無駄使いってやーつ…? (3月20日 22時) (レス) id: f3d61cfa83 (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - うえはーすさん» ありがとうございます! (3月18日 13時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
うえはーす(プロフ) - 初コメ失礼いたします!ついに100話まで…!あちき様の作品はどれも素晴らしいものばかりで尊敬いたします!お体にお気を付けて、これからも元気に活動頑張ってください! (3月18日 13時) (レス) id: 9aaf506a02 (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - レナさん» すみません…!ありがとうございます (3月5日 23時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あちき | 作者ホームページ:http://33550619  
作成日時:2024年3月4日 15時

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