【d!】一方的なやりなおし2

72話※ ページ22

医務室

「うぅ…？」
sn「酔ってるねぇ…俺わかる？」
「…しんぺいしんさん」
sn「せいかい」

sn「あー、服が酒で汚れとる…」
sn「これに着替えよっか」

「…あぃ」

sn「…」

俺の酒を飲んだAは、
人目を気にせずその場で抜き出した。

露になるその傷達。予想よりもはるかに
酷く綺麗な皮膚なんてなかった

sn「！」

腕だけやない、腹もや…
この調子やと足も自分で傷つけてるんだろう

悟らせないようにチマチマ着替えるAを
見守る。半袖ということにも気づかない
彼女は着替え終わった服を抱えて
俺を見つめた

sn「あ、俺が洗濯しとくから頂戴」
「あ、ありがとう、ございます…」

sn「A、夜遅いしねんねしよっか」
sn「俺が寝るまでそばにいてあげるよ」
「…うん」

sn「…」

どうやら悪夢を見るのはほんまらしく
俺の添い寝に頷いた。医務室の
奥のベットに寝かせて

隣で俺が手を繋ぎ、背中をさする

「…ははおやみたいなことしますね」
sn「Aのママに似てるん？」

Aは、ため息をはいて目を瞑る
《きらいなこと》なのだろう

「…ははうえに、されたことはないです」
「……えほん、でみたことがあるだけ」

sn「…そぅ」







sn「…」

眠ったAは少し幼い。
酒の償いとして、顔の化粧を
落としてやれば酷くついたクマが現れた

sn「…治していきますか」

Aが眠っているうちに、
用意してきた治療箱をもってくる

完治は無理だが、最大限のことはする

腕に特性の塗り薬、スプレー、
ガーゼ、包帯、留め具、

そして

sn「ニコちゃんまーく、と」

子供はこれをされたら、シールを
剥がすのを躊躇うらしい

彼女にも聞いてくれたらいいが、


sn「…」

足にも同じことをする
風呂に入っても大丈夫なように
防水のシートを貼り付けて


なんてしているうちに、俺にま
眠気がおそってきた

耐えれるはずもなく、気づいたら
意識を失ってしまった


───
翌朝


「……ｯいｯだぁ……」

頭が痛い、なんでこんなに痛い…？
そういや昨日飲み会があって無理やり
飲まされたんだっけ

「…」

体に質量感じた
そしてなんか寒い

「！」

私の腹にしんぺい神さんの頭が載せてあった
眠っていられるが、なぜ

「！…え、」

私、半袖だ
しかも、しかも、…

腕に、頑丈な包帯が巻かれている。


全てを悟って顔から力が抜ける。
最初からこれが目的か、…！

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