45話 ページ45
Aの部屋
「…」
カレンダーには、今日に近いところに
赤い丸が示されている。
ため息が白い。
寒い部屋の空気から逃げるように
布団に向かっていた時
こんこん
「…」
こんな夜に誰、またシャオロンさん？
ナイフを反対の手に忍ばせ
慎重に扉を開けようと思ったが
「…え、」
泣き声が聞こえた
悔しがるような、そんな声
子音を持たないその音に見覚えがある
ナイフを机に片付けたあと
今度は急いで向かい、ドアノブに手を回した
やはり、彼だった
zm「…A」
「…こんばんは」
彼は、破天荒な性格だが
こんな夜中にノックをすることはあまりない
彼の場合、よほど話したい時か
なにか事情があるとき…
zm「…は、はな、はなししたいねん…」
zm「…だめ、か？」
「…わかりました」
「夜ですので手短にお願いします」
zm「…」
Aの部屋は、つまらない
汚くは無いが、Aが好きそうなものは
何も無い
こいつにとって、窮屈で退屈な部屋や
zm「…」
「…どうぞ」
zm「あ、りがとう…」
俺の前で湯気を漂わせるのは
ストレートの薄めの紅茶かなんか
俺が甘いのも、なんか鼻につくのも嫌いなのも
覚えてたんやろうか
「…話って何ですか」
Aは、自分のコーヒーを1口啜って
俺に目を向けた。
威嚇はしてへんが、警戒心がある
zm「…あのさ、A」
zm「…俺、Aに何かした？…」
「…」
zm「な、なんかしてたら謝る、物壊したなら弁償する」
zm「やけど、…Aがそうなったのって」
zm「俺が、先にグルッペンの幹部になったあとやん」
zm「《会ってへん》のになんで嫌いになったん、？」
「…」
せっかくコーヒーの下にしたのに
ぐじゅぐじゅと苦い何かが這いずり回る
貴方と近づいたら、また距離を近めたら
また離れた時、どうなるかわからないのかな
zm「…」
Aは、なんか不味そうな顔
…やっぱナニカがあったんや
それを、聞きたぜば
zm「…それとも。A…なんかしたん？」
zm「お、おれ怒らんよ、何しとっても」
zm「内緒で、俺の悪口いってたとか…ええし、」
「……話したく、ありません」
zm「ｯ、なら、せめて、前みたいに繕ってや！」
「ｯ…」
テーブルが強く叩かれ、紅茶の一部が床にこぼれた
彼の顔なんて見れやしない
見たくもない
私が残っている記憶の中で
《1度目も》《2度目も》共通している過去の部分
いやだ
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紫月 香(プロフ) - 続いてくれ〜〜！！！！ (3月4日 6時) (
レス) @page50 id: 579825fe4a (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - こももさん» ありがとうございます〜！暫くはtnさんが沢山でてきますよ！ (2月19日 17時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
こもも(プロフ) - 新作待ってました！嬉しいです！❤️🔥 あちきさんが書くtnさんが凄くタイプで、今作ももちろん全作品が私の心に刺さってます､､！これからも無理のない程度で更新頑張ってください！応援してます〜！🙌🏻 (2月19日 0時) (レス) id: 668a09407c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あちき
| 作者ホームページ：http://33550619
作成日時：2024年2月18日 19時
