44話 ページ44
「…それに、私は何を差し出せばいいでしょうか」
かつては名門大学の教授をしていた彼の
講座。願ってもそうそう得るものでは無い
なのに、彼はその言葉に挙動不審になって
しばらく固まった
em「そ、そうねぇ…なら、」
em「私"達"の話し相手になってください」
「話し相手…仕事が終わったあとなら…構いませんが」
「…達？」
em「えぇ、…ゾムさんのことです」
「…」
彼も彼にそうしろと言われたのだろうか
粘着質にも程がある
em「…」
微かに揺れてきた彼女との距離感が
また冷たくなった。
彼女と彼が何があったかは知らないが
私の友人がああなってしまうのは勘弁
em「…あー、やっぱ最初の代償はそうしましょう」
em「彼と仲良くなってください」
「…何故です？」
em「そりゃ、友人が悲しんでるのは嫌やし」
em「あ、事情があるなら教えていただければ他のにしますよ、！」
「ｯ……」
彼は無意識に私に極端な選択を任せた
《あの過去》を話すか
《あの過去》の一因の彼と仲良くするか
選ばなかったら不信感を与えてしまう
かといって…
「…」
「…講座は、遠慮します」
「お気遣いありがとうございます」
em「え！まってや」
em「ゾムさん、悲しんでるねん」
em「君と何があったのかは知らないけど、少しくらい」
em「彼のことも…」
「…善処します」
em「…」
扉がしまった。数日間はここは静かに
戻ってしまうのだろう
自分の言葉が彼女を怒らせたのは事実
いつもこうや、空回りして失敗する
俺は、ただ
ゾムさんと仲直りしてほしかっただけなのに
em「そもそも、なんで」
嫌う理由が分からないんですが
───
廊下
「…」
仲良くなるって何？
別に、訓練兵の時もたいして…
ぐちゃぐちゃのノートの端っこに、
仲良くなるには、沢山話しかけると
脳筋のような言葉が綴ってあった
「…」
話、かける…
何を？
───
em「はぁ、どうしましょうねぇ…」
zm「A嫌がってたやん」
em「？！？！」
彼は、全方向に殺気を放っていた
そりゃ、彼の原動力の彼女がああやからか
zm「もうええて、だるいねん」
em「やけど、あの感じ」
em「…」
em「君のことを嫌いというより、…君とあったナニカに怯えてるねんな」
zm「…なにか、か」
em「やから、別に君自体が嫌いってわけやないと思うで…」
zm「…それ殺したら、また仲良うなってくれるん」
em「わからんけど、可能性は…」
zm「…」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 697人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紫月 香(プロフ) - 続いてくれ〜〜！！！！ (3月4日 6時) (
レス) @page50 id: 579825fe4a (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - こももさん» ありがとうございます〜！暫くはtnさんが沢山でてきますよ！ (2月19日 17時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
こもも(プロフ) - 新作待ってました！嬉しいです！❤️🔥 あちきさんが書くtnさんが凄くタイプで、今作ももちろん全作品が私の心に刺さってます､､！これからも無理のない程度で更新頑張ってください！応援してます〜！🙌🏻 (2月19日 0時) (レス) id: 668a09407c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あちき
| 作者ホームページ：http://33550619
作成日時：2024年2月18日 19時
