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37話 ページ37

「…言う必要はありません」
「来ないのなら、彼らを呼びますが」

sha「…く、る…」

Aの腕に飛び込んだ。
勢いが強かったのか、《一瞬顔を引かれたが》
彼女の細い腕が俺を包み込んでくれる

あぁ、こいつ。こんなに優しいやつなんやな
俺知らんかったわ

sha「……任務、失敗してん…」
「…」

sha「…任務してたら、途中から別の国のやつが邪魔してきてな、…部下逃がしてたら、俺が標的になってな」

sha「結局、施設の奴にバレかけるし、別の国のやつは逃げるし、部下…1人死んだし」
sha「俺は、足場ミスって、こんなところに閉じ込められてん…」
sha「ほんま、馬鹿よな…」

「…」

成程。今回の任務は、想定外の敵の襲撃
により失敗か。報告しなければ

先程から頭の隅を侵食する痛い記憶
彼にバレないように、気をつけながら
私ができる範囲のことをした。

アドバイスとかは、出来ないから
話は聞くだけ
治療箱なんてないから、撫でるだけ

それくらいしか、できないし
しないけど

sha「…A、…なんかいってや…」
「…」

「…今は、貴方の治療を優先するべきだと思いますが」
sha「…やけど、こんなヘマした奴なんか」
sha「治療しても意味ないやん…」

「失敗したなら、次に活かしてください」
「別の国、とはどこの国ですか?」
「部下の死因はなんですか、」
「貴方がここに気づかなかった原因はなんですか」

「失敗は、次に活かせばいいのですから」
「今、貴方が何をすべきか考えてください」

sha「……」

Aは、苦しそうな顔で俺を見てんねん
俺を叱って激励して、こんなに優しいやつやっけ

慣れてきた温もりから離れて、
彼女に礼をする。数分経てば
彼女のインカム越しにやってきた
コネシマたちによって救助が始まった


kn「シャオロン、大丈夫か」
sha「わりぃ…少し、寝る」
kn「おう寝とけ、お前らシャオロンを運べ」


zm「大丈夫、なんか、A」
zm「…A、なんでそんな泥だらけなん」
zm「落とし穴って…わざと入ったん?」

「…」

後ろにいる兵士は、ニヤニヤとこちらを
煽っていた。私が言わないのを分かっているのだろう

ため息を吐いて、目を合わせないようにする
見られたら、酷い顔なのがバレてしまうから

「仕事に、関係ない事情なので言いません」

zm「A、…」

また、距離が離れた。
せっかく近づいたと思ったのに

なんでや、

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紫月 香(プロフ) - 続いてくれ〜〜!!!! (3月4日 6時) (レス) @page50 id: 579825fe4a (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - こももさん» ありがとうございます〜!暫くはtnさんが沢山でてきますよ! (2月19日 17時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
こもも(プロフ) - 新作待ってました!嬉しいです!❤️‍🔥 あちきさんが書くtnさんが凄くタイプで、今作ももちろん全作品が私の心に刺さってます、、!これからも無理のない程度で更新頑張ってください!応援してます〜!🙌🏻 (2月19日 0時) (レス) id: 668a09407c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あちき | 作者ホームページ:http://33550619  
作成日時:2024年2月18日 19時

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