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32話 ページ32

os「…」

os「俺な、最近思ってん」
os「A、疲れてるやろ」

「疲れてませんよ、平気です」

os「そうなんかなぁ、最近のアンタはいつも俺らの顔色ばっか伺っとる」
os「嫌われんように、捨てられないように」

《特性》の紅茶を飲み干したAは、
瞬きの回数が増えていた。光をともさず
虚ろな眼差しで俺を睨んでいる

「そんなことありませんよ、」
「あの、仕事があるから」
os「逃げないで」

os「俺の話を聞いてや」

既に動ける体力もない彼女の手を握る
何も起こらないことに首を傾げながらも
素直に座ってくれた




アンタが思ってるより俺は、心配性やねん
やからさ、

Aの心配ごとは何かしらんと気が済まないんだよね

os「心配やねん」



「…」

視界が虚ろになっていく。
頭の隅で彼の罠に引っかかったことはわかったが
抵抗する気も起きず彼の話を聞いていく

流れていく

落ちていく


os「Aはさ、もっと俺を頼るべきやねん」


os「A、君は頭脳はちゃんとしとるんやから」


os「君が抱えている問題は、1人じゃ対処出来ひんってわかるやろ?」


os「俺と協力したほうがいいよな?」





数時間経った。ステンドグラスの
光が橙色の照明に負けたあたり


os「せや、全部話してや」

os「女神様は、優しいねん」
os「たとえ何も信じてないAでも、助けてくれる」

os「《強く願ってるなら》」


既に視界も定まっていないAは、
俺に支えられながら、口を魚のようにパクパクしていた。

人に入信させるために、使っている自白剤
若干濃いめに入れてもうた、…まぁええか


頭が物理的に悪くなったAは、

ついに言葉を顕にした

「わたし、あの」


これ、にかいめのじんせいなんです


os「!……」

彼女が吐露していく話は、信じられないものだった
話したくない理由がわかる

1回目の人生で、無罪の罪をかけられ
俺らに残虐な方法で殺されて

それを防いで、その目的を果たすために
今必死こいて媚び売ってる

1回目の人生の記憶の証拠として、
俺らに触れらること、寝ることをトリガーに
殺される直前の記憶が流れ込んでくる


まぁ、シラフの状態なら作り話だと
蹴散らしたが

薬を飲んだAが言ったことや
ただ事やない

精神的何かがあるか、本物か

os「そのお話、俺信じるからさ」
os「もう少し聞かせてや」

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紫月 香(プロフ) - 続いてくれ〜〜!!!! (3月4日 6時) (レス) @page50 id: 579825fe4a (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - こももさん» ありがとうございます〜!暫くはtnさんが沢山でてきますよ! (2月19日 17時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
こもも(プロフ) - 新作待ってました!嬉しいです!❤️‍🔥 あちきさんが書くtnさんが凄くタイプで、今作ももちろん全作品が私の心に刺さってます、、!これからも無理のない程度で更新頑張ってください!応援してます〜!🙌🏻 (2月19日 0時) (レス) id: 668a09407c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あちき | 作者ホームページ:http://33550619  
作成日時:2024年2月18日 19時

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