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3話《赤色の憂苦》 ページ3

トントンの部屋

tn「…」

俺は、1つ悩み事がある。
直属の部下、Aについてや。

…初めて見た時から思っとったんや
あいつ死んでんねん。顔が
兵士の生気も生きる希望もない。

幹部になって鍛えられ
弱っていく身体

そして、今朝の騒ぎ

……流石に、休ませるべきやろ


tn「…ん、はいれ」

規則正しいノック音は、俺の頭の大半を
しめるこいつが、今朝より弱々しく

怯えた目で見ていた。

「…書類、提出しにきました。」
tn「お疲れ様サン。そこに置いててや」




「…」

トントンさんの様子もいつも通り
本当に転生でもしたのだろうか?
…なら何故?…目的が…


tn「A、…次これ、頼めるか?」
「か、かしこまりました。」

当たり前の行為も、一回死ぬと不信になり
微かに手が震える。本当に現実なのか

あの死ぬ時の、恐怖は消えていない。
彼らの冷たい眼差しも歯が首を食い込む感触も

…彼らに、《嫌われたら》

またあんな目に会うのだろうか

あぁ。考えるだげ、背筋につららが刺さる。

tn「A。大丈夫か?」
「ッ大丈夫です。すみません」
「分かりました、では失礼します」


tn「あ…」

tn「…」

彼女は、また俺に壁を作り消えた。
何枚その層を壊せばいいのか

tn「すこしくらい、頼ってくれてええねんけど」

───
廊下

「…現実と瓜二つだしな…」

…おかしな点と言えば、
《時間が半年前に戻っていること》、
《死んだ記憶があること》くらいか

「……どうしたらいいか」

このままだとまた同じ結末。
それは断じてやめたい

「…うーん」

zm「A!」
「……ゾムさん。どうされましたか。」
zm「なんも?何考えてたん?」
zm「現実とー、とか言うてたやん」
「…仕事ではないので、共有する必要はありません」

「それでは」

zm「…そっかぁ」

A、ほんまに変わったな。
前はもう少し俺の顔みてくれた

寂しいもんやなぁ…

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紫月 香(プロフ) - 続いてくれ〜〜!!!! (3月4日 6時) (レス) @page50 id: 579825fe4a (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - こももさん» ありがとうございます〜!暫くはtnさんが沢山でてきますよ! (2月19日 17時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
こもも(プロフ) - 新作待ってました!嬉しいです!❤️‍🔥 あちきさんが書くtnさんが凄くタイプで、今作ももちろん全作品が私の心に刺さってます、、!これからも無理のない程度で更新頑張ってください!応援してます〜!🙌🏻 (2月19日 0時) (レス) id: 668a09407c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あちき | 作者ホームページ:http://33550619  
作成日時:2024年2月18日 19時

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