231話 ページ31
rbr「…やっぱ怖いんやろ」
「いえ、これはただの趣味なので」
rbr「隠さんで」
「い、え……」
「…」
いつもの逃げるための言葉が出てこなかった。視線が交わり時が止まった。彼のクリーミーピンクの瞳が、濡れていた。ぽた、ぽたと宝石を落としていく。落ちた先の手は強く、私みたいなのを離す気は無いと語っていた。
rbr「…」
「…なんで、泣いてるんですか」
rbr「…それは野暮やろ…悔しいねん、守れへんかったことが」
「ですが。私が、わるい、ので…」
rbr「…お前は、ほんま自分のこと考えへんよな」
「……」
ロボロさんの手が宝石を拭う。なのにそれらは止まることがない。
その綺麗さに心酔したのか、元々弱っていたのかは分からない。気づけば彼の胸元に頭を寄せていた。身長と反比例している厚い手が頭に添えられている。
「…ちょっとだけ、このままでもいいですか」
rbr「構わんよ」
「…」
フラッシュバックはたまに来るのに、彼に抱きしめられている時は一回もこなかった。変なの
rbr「…」
Aが、…初めて俺に甘えてくれた。それが嬉しかった。
───
《食堂》
rbr「ほれ、これくらい食ぇ？」
「人間が食べる量じゃないです」
いつのまにか昼間になり、食堂に出向いたのが悪かった。先程からご機嫌のロボロさんがこれでもかとついでくる。彼のよりも多いんだけど？
em「ちょ、ロボロさん。Aさんは復帰したばかりなんですから」
em「俺のにいれますね」
「ありがとうございます」
私の皿の上のご馳走達はどんどん適切な方へ運ばれて言った。ため息を漏らすと隣でプンプン怒っている彼
rbr「こんくらい食べな…」
em「Aさんの腹がはち切れますよ」
rbr「…」
em「さ、いきましょ」
「あぁ、はい。ほらロボロさんも」
rbr「！おん、」
「…」
泣いたり、怒ったり、にやにやしたり忙しいね
em「Aさん、復帰したばかりで悪いんやけどな」
「なんでしょう」
エーミールさんは、箸をもった手を見つめながら口を開いた。
em「フォトンの正体がわかったかもしれません」
「！」
ガタッとテーブルが揺れる。周りに人がいないことに安心したあとロボロさんと一緒に傾聴しなおす
rbr「どういうことや」
em「これは〜、憶測なんやけどね」
em「フォトンって、前の聖女の暴走やないかなって」
em「グルッペンさんと考えてるんですよ」
「前の、せいじょ」
つまり、
ちるさんの、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 580人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あちき(プロフ) - 小豆さん» ありがとうございます！！ (12月29日 19時) (
レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
小豆 - 5章完結おめでとうございます！反応集も書いてくれてありがとうございます。とっても面白かったです!6章でも頑張って下さい!! (12月29日 16時) (レス) @page50 id: a88cfbd51d (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - かぜ。さん» えぇっ！ありがとうございます！！嬉しいです！ (12月29日 10時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
かぜ。 - 初コメ失礼します！！物語が全部好きです！！こんなにハマった小説今までありませんでした！書き方から作り込まれた設定に世界観まで！とても好きです！！貴方様の小説とっても大好きなのでこれからも頑張ってください！！ (12月29日 10時) (レス) id: a4d5ca1fed (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - ビー玉さん» え！ありがとうございます😳💗 (12月28日 8時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あちき
| 作者ホームページ：http://33550619
作成日時：2023年12月20日 23時
