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199話 ページ49

広場

ちる「あーーっ、ショッピく〜ん!」

「…」

案の定皆様ご飯は既に食べられていた。あとは聖女様が食べる分だけか…

kn「よ」
「…コネシマさん。おはようございます」
kn「ほれ」
「…コネシマさんのじゃないんですか?」

差し出されたのは、大きなおにぎり。1つでもお腹いっぱいになりそう。

kn「ちゃう。ほら、食え」
「…ありがとうございます」

空いてる口は欲に従い受け取り、近くの適当な岩に2人で座って静かに咀嚼した。塩が強いのに美味しい。

kn「…A。お前と元カレって相思相愛やったんか?」
「…」
kn「…」

Aの手が止まった。だろうな
Aは口の中の米を飲み込んだ後、目を瞑り

「相思相愛ですよ」
kn「うそつけ」
「…」

kn「お前、そいつのこと好きやなかったやろ」
「……」
kn「…」

無言の肯定だろう。こいつのことや。
好きです付き合え、って言われたら例え誰でも付き合うんやろ?…頼まれたんやから
やから、さっきのクソめんどいちるの頼みも聞いてしまったんやろ

kn「好きな奴おったんか」
「…元カレさんの友達です。でも可愛い彼女さんと付き合ったので手をださなくてよかったです。」

kn「ふーん。んでお前らはどんくらい付き合ったん」
「…」

「2週間です」

kn「え、なんで」
「タイプじゃない、主従関係は疲れた。らしいです」

ははは、って空笑いするAの目の奥は濁っていた。おにぎり美味しいです、つって無理に笑う目。

kn「A」

「…?」

おにぎりから顔を離して振り向けば、やけに真剣な瞳を輝かせているコネシマさんと交わった。水色の、今朝の空のように綺麗なそれを見つめれば

「え、っちょ」

手を握られた。その大きな手は指の間をすり抜けガッチリホールドする。
…恋人つなぎだよね、これ
相変わらず距離感おかしいな…

kn「…俺でもええやろ」
「…」
「え、」

把握するのに1秒かかった。彼がそういうセリフを吐く人とは思っていなかったので理解に苦労していると、手が痛くなる。

kn「…」

家族に恵まれず、まともなコミュニティもつくれへんこいつをわかってやれるのは

俺だけや。

その時タイミング悪く邪魔者が

ni「Aが食っとるやろ。手離したれ」
ni「あともう少しで出発やから、残りは中で食って」
「…わかりました」

自発的に手を離すと、ほんのり冷えた風が伝った。



そういうのは、聖女様にしてほしいな

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作品ジャンル:恋愛
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ナッツ(プロフ) - 忙しい年末年始にこんなにも素晴らしい物語を描いてくださらありがとうございます。これからも完結までゆっくり待ってますので頑張ってください!応援してます (12月20日 18時) (レス) @page50 id: 1ac31f139c (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - ティノさん» ありがとうございます😭‎ (12月20日 18時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
ティノ(プロフ) - 引き続き、というより引き継ぎ、の方がニュアンス的に合うような…?違っていたら申し訳ない🙇‍♀️ (12月20日 15時) (レス) @page45 id: e0db77bac3 (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - 作者も続きが読みたいです。(切実) (12月19日 7時) (レス) @page40 id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
はるぴ(プロフ) - 文章や内容がとっても読みやすいので毎日楽しみに更新を待ってます!主様も、自分のペースでゆるりと更新してくれたら嬉しいです! ! (12月7日 23時) (レス) id: babdf0ee1d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あちき | 作者ホームページ:http://33550619  
作成日時:2023年11月4日 10時

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