たとえ聖女じゃなくても4【d!】

179話 ページ29

rbr「…」

Aの過去は、そういう暗いものだったのだろう。いつも晒すショッピくんがこいつのは一切言わなかったのはそのせいか。

rbr「A、…ここはそんな利害関係あらへん」
rbr「飯食いたいなら、勝手に食えばいい」
rbr「…てか、Aは被害者やろ？連れさらわれた」

「…そーですね」

rbr「ちょ！どこ行くん…」
「図書館です」
rbr「なんで、今話しとるやろ」
「これ以上話しても、貴方を傷つけることしか無いので」
「すみません。馬鹿な女で」

その瞬間開かれた扉はまた閉まった。俺の息しか音しない空間。

rbr「…」

今まで、俺らのことも利害の一致で生かしてくれる人としか思ってきてなかったんか、
そんな悲しい関係なん、？

なら、なんで俺がお前の髪の毛乾かすと思っとるんか。正しい食事を教えるんか

rbr「お、まえのことが心配だから、だけやねん…」

その先の行動は求めてない

なのに、お前はそんなふうに思ってたんか
rbr「…」


《図書館》

「いっｯ…」
「…」

相変わらずハシゴとは相性が悪い。気づけばまた転倒していた。後頭部は痛いし鼻血もでそうだな

「…」

ハシゴを片付けたあと怒った顔のエーミールさんに謝罪しながら目的の本を借りる。何か言われてるけどハシゴを大事にしろー、みたいなことでしょ


「それじゃ、失礼します」

em「だから、話を…おらんし」
em「何度言えばご自愛って分かるんですか。あのばかっ」

───

《夜》

《Aの部屋》

「聖女さんいなかった。」

夕ご飯の時間に現れなかった。余程私、酷いこと言っちゃったんだな…

部屋をノックしても反応はなかった。失望されたかもしれない。
「…」

生きているだけでいい、なんて人は少数。それこそ聖女様みたいな素晴らしい人だけ

少なくとも私は、その分類じゃない。生きたいなら対価を払わなきゃいけない。
まだ、引き継ぎも終わってないから私は生きたいといけないだから、何かをしなきゃいけない

それだけなのに

「…へんなの」

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