177話 ページ27
「…聖女様」
ちる「な、なに…?やっぱ、怒ってるよね、ご、ごめんね」
泣きだしそうな聖女さんに1歩近づけば彼女は、2歩離れた。地雷を踏み抜かれ制御が聞かなくなった口
手を必死に抑えながら、静かに投げる。
「…私は、貴方が彼からから愛されようが嫌われようがどうでもいいです。」
「だけど」
「そんな言い方はあまりにも酷いです」
「私が、誰に愛されてきたんですか、貴方は、私の何を知っているんですか?」
ちる「A、ちゃん、」
「愛されてきた?幸せな人生?」
「どこをどうみてそう思ったんですか?彼らから必要とされているのは私が仕事をするからです。貢献するからです」
「私だっ、て、人に認められるために必死なんです」
「それなのに、そんな言葉…」
「貴方が言うと思いませんでした」
「それじゃあすみませんね。そう見えるだけの人で」
ちる「Aちゃん、!」
ちる「…」
数ヶ月たって、初めてみたAちゃんの怒っている表情。それは、とても苦しそうで何かを吐きたそうだった。私の目の奥の何かを睨みながら、吐いていくセリフ。
え、これ、私が悪者になった?
私のせいなの?
ちる「…」
ほ、んとに言わないでくれるよね
監視カメラがまた、きらりと光った。
《Aの部屋》
「いっちゃったなぁぁ…」
聖女様になんて酷いことを言ってしまったんだ。あとで謝りに行かないと…
椅子の上で頭をうねっていると、正面のドアが静かに開いた。そこには、書類を持ったロボロさんがいらした。あぁ、書類の提出か
rbr「これ、今月の支出」
「ありがとうございます」
彼の書類はいつも、細かく丁寧で1番まとめるのが容易い良いものばかり。性格が現れてるんだろうな、と遠目で見守っていると珍しく顔布をしてない彼の口が動いた
rbr「A」
「?」
rbr「Aにとって、愛されるって何や」
「先程の会話聞いてました?」
rbr「…監視カメラ。聖女をおうシステムやから」
Aのあのセリフ。怒った顔。初めてみた。初めて知った。
Aは、ただの社畜やと思っていた。カイシャ?にさらわれた哀れなカイシャインってやつ
やけど、もしかしたらわざとその地獄に自分から行った気がしてきた。効率の悪いその場所へ自分から入っていったんちゃうか
「聞かれてるなら、仕方ないですね」
rbr「…」
ドアが閉まった
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ナッツ(プロフ) - 忙しい年末年始にこんなにも素晴らしい物語を描いてくださらありがとうございます。これからも完結までゆっくり待ってますので頑張ってください!応援してます (12月20日 18時) (レス) @page50 id: 1ac31f139c (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - ティノさん» ありがとうございます😭 (12月20日 18時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
ティノ(プロフ) - 引き続き、というより引き継ぎ、の方がニュアンス的に合うような…?違っていたら申し訳ない🙇♀️ (12月20日 15時) (レス) @page45 id: e0db77bac3 (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - 作者も続きが読みたいです。(切実) (12月19日 7時) (レス) @page40 id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
はるぴ(プロフ) - 文章や内容がとっても読みやすいので毎日楽しみに更新を待ってます!主様も、自分のペースでゆるりと更新してくれたら嬉しいです! ! (12月7日 23時) (レス) id: babdf0ee1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あちき | 作者ホームページ:http://33550619
作成日時:2023年11月4日 10時