174話 ページ24
《ショッピの部屋》
syp「これはｰ…？」
短時間の記憶喪失になったらしい。目が覚めると日付が7日程進んでいた。それは、そうとして。
机の上に置かれた紫色の小さな箱。何の考えもなくあけると…アメシストが埋め込まれた銀色のリング。よく見れば、机の端の方にペアもおいてある。
どうして、こんなものを買ったのだろうか。…1週間の間に何があった。
どうにか頭を回してみるが、そこだけ始めからなかったかのようで、何も分からない。諦めて箱に片付けポケットにしまう。渡す相手がおらんしな。
syp「…」
え、俺、Aさんにプロポーズした？もしかして？早すぎひん？
いや、ちゃうやろちゃうやろ…
行ったり来たりの思考は俺の足を縛り、しばらくの間1人でうめくことしかできなかった。
【夜】
ちる「…っ！」
「…？」
聖女さんと目が合った。会釈すると震えながらも返していただいた。……今回の原因は、オブラートにも真相をグルッペンさんから聞いた。彼女を責めるつもりはない。愛されたいと思うのは、変なことじゃない。
仕事出来なかったことが、嫌なだけで
rbr「A、また痩せたか？1週間の間食ったか？」
「食べましたよ」
rbr「なら、ええけど」
rbr「はい、とりあえずこんだけはくえ」
「…」
私の顔ひとつあるお皿に盛り付けられた…タンパク質。流石にこの量は厳しい、と苦言を呈したが知らん、とそっぽ向かれてしまった。
「ひぇ、…」
rbr「……んふ、」
syp「…なぁ、チーノ。」
隣でバクバク食っとるチーノは、咀嚼しながら首を傾げる。聞いていると、言いたいんだろう。そのまま例の指輪の件を話すと…人体から出る音とは思えないほど野太い声が響く。
ci「記憶無い間に、結婚指輪かったんか…w」
ci「相手誰やねん」
syp「知らんわ」
箱を取りだして渡すと、ほぇーとジロジロ観察してくる。勝手に蓋を開けられ中の指輪はチーノに渡された。いややなぁ
ci「…なんやろ、この文字」
syp「？」
ci「ほら、指輪って裏にイニシャルが書いてあるもんやん」
ci「確かに書いてある…やけど、…なんか歪んどる」
syp「！…」
まるで文字を古い消しゴムで消したような彫りに唖然とする。こんな状態になるのは魔法しかない。…
syp「最初は、綺麗な文字があった。何らかのアクシデントで魔法がかかりこうなった、か」
ci「なんやろうなぁ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 810人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ﾅｯﾂ(プロフ) - 忙しい年末年始にこんなにも素晴らしい物語を描いてくださらありがとうございます。これからも完結までゆっくり待ってますので頑張ってください！応援してます (12月20日 18時) (
レス) @page50 id: 1ac31f139c (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - ティノさん» ありがとうございます😭 (12月20日 18時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
ティノ(プロフ) - 引き続き、というより引き継ぎ､の方がニュアンス的に合うような…？違っていたら申し訳ない🙇♀️ (12月20日 15時) (レス) @page45 id: e0db77bac3 (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - 作者も続きが読みたいです。(切実) (12月19日 7時) (レス) @page40 id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
はるぴ(プロフ) - 文章や内容がとっても読みやすいので毎日楽しみに更新を待ってます！主様も、自分のペースでゆるりと更新してくれたら嬉しいです！ ！ (12月7日 23時) (レス) id: babdf0ee1d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あちき
| 作者ホームページ：http://33550619
作成日時：2023年11月4日 10時
