3話 ページ3
sha「好き。愛しとる」
「ごめん。いきなりで意味わからない」
吸血鬼にこんなに求愛されるとは。
胸板を押して距離をとったが彼は止まらない
sha「これって運命よな。俺、Aのためなら何でもする」
sha「な?付き合おうや」
「ごめん、無理」
「満足したなら帰っていい?」
用事あるんだよね、と付け足すと捨てられたみたいな顔が浮かばれる。
sha「なんで、帰るんや…」
sha「なぁ、Aは俺を捨てるん?」
sha「おれのことすてるの?やめてや」
sha「すてないで、ちゃんとおれをみて」
「…」
二重人格?…
しっぽは息をしてないようにぶら下がってるだけで、彼もか弱な子供みたい。
目の前で死なれたらそれもそれで大変なので
「それは、君の努力次第。私は何かを貰ったら血を渡すだけ」
「じゃ、頑張ってね。」
薄いリュックを背負って足早にさっていく。これでいいよね
sha「…」
Aのことが好き。
これは、血のせいじゃない。俺の意思や。
きっと、一目惚れしたんや。
えへへ、待っててなA。
捕まえてやる♡
───
Aの家
「ただいま」
一人暮らしのワンルーム。扉を開けても普段なら静寂しか返してくれないが
ut「おかえりぃーー、」
「…」
今日は(人外)によく出くわす日だったりする?
ut「へぇ、シャオちゃんと同じクラスなんや」
「やっぱり知ってたんだ」
ut「……んで、血、あげたん?」
「あげたよ」
ut「…ふーん」
ut「まぁ、ええわ。A、血ちょーだい」
「はい、どぞ」
襟を手早く外すと、綺麗な方の首筋に痛みが走った。彼のも痛いが、逃げたくなる程ではなくすい終わったあと傷を治してくれる。
ut「…やっぱ、Aの血ってうまいわ」
「そっか」
ut「はい、ここにおいとるから」
「ありがと」
数枚の野口さんを確認した後、バイト用のバッグを探す。
ut「もうバイトいくん?」
「うん。あ、あった」
ut「俺が養おっか?」
「大丈夫。じゃ」
ut「…相変わらず、冷たいヤツやなぁぁ」
俺を部屋に置いたままバイトにいく無防備な女にため息。あいつ、放置したら死んでそ
ut「…」
あまたの連絡先からちょーど良さそうな女を探す。電話でテキトーに言葉をかけてやれば直ぐにOKの2文字が帰ってきた。
ut「…A、好きやで」
君に言うつもりは無いけど。初めて血を吸った時から好きやねん。
ut「…無理、せんといてな」
机の野口を1枚増やして家を出た。
もらった合鍵も、少し古びてきたわ
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烏丸 - 新作ありがとうございます!毛色が違う感じの作品でワクワクしてます…! (11月2日 0時) (レス) id: 144a6ab78e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あちき | 作者ホームページ:http://33550619
作成日時:2023年11月1日 20時