140話 ページ40
その瞬間は、早かった。利き手と反対の手を選択出来たのは幸運だったかもしれない。
パチン
と弾く音が響いた。目の前のAは赤く染った頬を放置しながら俺を凝視している。俺ですら今の行為を理解するのに数秒かかった。
tn「…これで罰終わり」
tn「A、今お前が俺らが謝ろうと意味は無い」
tn「そもそもAは血だらけで生死をさ迷った被害者」
tn「そんな負傷者を役たたず、と言うほど俺らは薄情に見えるんか」
「!…」
違う、と必死に首を横にふるA。そんなに首を振ってもげそうだな
tn「俺らがすることは、休養」
tn「…あいつらを救う計画はもう立ててある」
「!」
tn「…それは、俺らが万全じゃないとダメやねん」
tn「勿論、Aも聖女も」
「…」
tn「A、お前は1人でフォトンを倒そうとしてるんじゃない」
tn「俺らと、協力してること忘れんな」
tn「お前は、1人やないねん」
「……」
tn「はい、この話はもう終わり」
tn「とりあえず2日は休みやから。」
tn「勿論計画にAも参加してもらうんやからちゃんと休めよ」
叩いた手はAの頭上に行き乱れてる髪を整えだす。Aの震えは止まっていた。よかった
tn「…」
こんなに立っているAだけど、…あの時は血だらけでほんまに死ぬ寸前だった。どうやら鼻血が通った箇所全てに攻撃的な魔力が溶かされてしまったらしく喉や舌がやられていた。あと数分遅ければ鼻血の箇所から血管にまで入り込みそのまま心臓を食われていただろう。
よかった、お前が生きてて
tn「コネシマとシャオロンもそういうやろうな」
「?、」
tn「ん、あ、ペ神ー」
「あ」
sn「休め言ったのに、言うことを効かない社畜はどこかなー?」
「ごめ、」
sn「捕まえた。ほら戻るよ」
ズルズルと手を引かれて、来た道を戻されていくA。アイツらにも連絡を入れておこう。
tn「!、」
角を曲がる直前、目が合った。その瞳の色が光は言葉にできないほど美しく離せなかった。
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烏丸 - 夢主の過去が……自分で自分を洗脳してたんですね……聖女ちゃんもハッピーエンドになるといいな… (11月4日 18時) (レス) id: 144a6ab78e (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - 樹乃さん» 次の4章からヤンデレも注意書きに含めようと思います😊 (11月3日 17時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - Rさん» ありがとうございます!なるべく其方に向けたいですねー…( ᷇ᵕ ᷆ ) (11月3日 17時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - りすさん» ありがとうございます!そうなんです、悪女ちゃんは性格は悪すぎる訳では無いんです…!気づいていただいてとても嬉しいです😭 (11月3日 17時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
樹乃(プロフ) - やべっ、rbrさんも段々ヤンデレっぽくなってきた(大歓喜)!!! (11月3日 6時) (レス) @page44 id: df66a330f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あちき | 作者ホームページ:http://33550619
作成日時:2023年10月22日 9時