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134話 ページ34

「っ!来ないで!」

餌を囲んだモヤ。これも幻覚魔法の1種らしい。

「…おかしい」

息のしずらいマスクの中はとても湿っていて気持ちが悪い。
…ひとつ、頭に恐ろしい事が浮かんできた。それの問題が解決しないとこの先ずっと晴れないだろう。

どうして聖女様がこの魔法にかかってるの?
私にかかるのはわかる。だが、聖女様だよ?何故
あれだけの魔力があるお方がかかるのだろうか。もしかしてフォトンが進化…?

「…ん、?」

久しぶりに熱が上がったせいで血圧が上がり続けていたのだろう。鼻の奥から血が垂れる感覚がした。あぁ、このマスクしてるせいでふけないな

「?!ッ、」

鼻で息を吸った瞬間、アルコールを直接血に仕込まれたような急激な脱力感が襲った。

「ごほッッ、へ、ぇ、?」

また息を吸うと今度は口から生ぬるい何かが溢れてきた。こんな感覚は初めてで頭はすでにエラー状態

モヤが殺しに来たんだ。逃げないと

すでに定まっていない視界の中から聖女様を持ち上げてなんとか、モヤから離れようと引きずる。その度に息を吸ってしまい、頭がバカになっていく。

妙に冷静になっている頭で、よく血を出したらペ神さんやロボロが怒っていた風景が浮かんでくる。あぁ、こういう事だったのか

【血を出したらいけない理由】


がわかった気がした


「ごほ、ッ?!」

ついに起立ができなくなった。座り込んでしまい、聖女様が一旦離れてしまう。だめだ。それだけは

「せい、ぉさま」

鉄の味がする口で呼ぶが、起きてくれない。
なんとか彼女の頭を膝の上におき腹で守る。

その時、ついに壊れたのかマスクも唯一の盾も
軽い音を立てて壊れてしまった。

あ、だめだ。無制限の魔力。これ死んでしまう。
聖女様を見殺しにしてしまう

「……っ、だれかぁ!」

「たすけてください、!」
「っ、…」


振り絞った声が響いたのかは分からない。だけどせめて聖女様だけでも助かって欲しい。急性アルコール中毒症状の睡魔にはあらがえず、血の味を感じながらまた暗転した



「…」

【魔力は、血によく溶けるんだ】

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作品ジャンル:恋愛
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烏丸 - 夢主の過去が……自分で自分を洗脳してたんですね……聖女ちゃんもハッピーエンドになるといいな… (11月4日 18時) (レス) id: 144a6ab78e (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - 樹乃さん» 次の4章からヤンデレも注意書きに含めようと思います😊 (11月3日 17時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - Rさん» ありがとうございます!なるべく其方に向けたいですねー…(   ᷇ᵕ ᷆  ) (11月3日 17時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - りすさん» ありがとうございます!そうなんです、悪女ちゃんは性格は悪すぎる訳では無いんです…!気づいていただいてとても嬉しいです😭 (11月3日 17時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
樹乃(プロフ) - やべっ、rbrさんも段々ヤンデレっぽくなってきた(大歓喜)!!! (11月3日 6時) (レス) @page44 id: df66a330f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あちき | 作者ホームページ:http://33550619  
作成日時:2023年10月22日 9時

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