112話 ページ12
「…火を部屋の飾りに使うなんて、面白い発想をしますね」
ci「原始人やん、…。…んで」
ci「このキャンドルに照らされながら映画を見たり、本を読むと凄く落ち着くんですけどよかったらしません?」
「チーノさんが、すればいいのでci「…ダメですか」
「…」
あれ、今キュンってきた。たまに来るこの感覚は一体なんなんだろうか。もしかしたら心臓がもうやられているのかもしれない。…なにせ、彼が私に好意を持っているなんて事は有り得ないもん。
「…なら、します」
ci「!はい、どうぞ」
「…」
受け取ったキャンドルは意外にも重たい。今更、香りに毒が混ざってる可能性が思いついたが目の前のか弱い男の子を前にしてそんな質問は出来なかった。
ci「なら、俺行きます。感想待ってますね」
「…チーノ、さん。」
ci「え、あ、はい!?」
「…ありがとうございます」
ci「…」
扉が閉まった。Aさんは今からそれを使うのかもしれない。…
ci「…お前、かつて殺そうとした奴に礼なんてすんなや…」
ci「調子、狂うやんか」
ci「…あーー、もぅ…」
嬉しい。どころか幸せすぎて、頬が痛いやけど。
【屋上】
gr「次の遠征は、また1ヶ月後だな。」
ni「おん」
gr「それが終わったら、A達をどうする?」
ni「…もし帰れる道が出てきたら聖女は帰してやろう。」
gr「そうだな。Aはまだ必要や。」
ni「もし、聖女が残りたいって言うなら?」
gr「……俺、あいつ苦手だぞ」
ni「女らしい女は苦手やもんな。」
ni「Aは、まだ帰らせない。」
gr「……ほぉ」
gr「それは、国のためか?それともお前のためか?」
ni「…なんや、お前だって人の事言えへんクズやろ」
gr「……」
1回の遠征で55%治療が完成したのなら、次回で恐らく終わるだろう。…俺らは、Aとの別れも視野に入れていかなければならない。
当たり前の事実なのに、飲み込むのが怖くてまた夜風に流す。まだ、あいつに関しては知らないことばかりなのだ。知りたい。
───
一方その頃、
【トントンの部屋】
「……ですよね」
tn「せやな。…」
2人が目にしていたのは今回の遠征費用。…せっかくの黒字は既に亡き、真っ赤な数字が並んであるばかり。恐らく彼女が経済を回してくれなければもっと酷かったが…それでもかなり痛い。
tn「次もこんなにあるんか…ちょっとキツい」
tn「再来月には、王の誕生日…その数日後には…」
「…あの、」
「聖女遠征って、何とかなりません?」
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烏丸 - 夢主の過去が……自分で自分を洗脳してたんですね……聖女ちゃんもハッピーエンドになるといいな… (11月4日 18時) (レス) id: 144a6ab78e (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - 樹乃さん» 次の4章からヤンデレも注意書きに含めようと思います😊 (11月3日 17時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - Rさん» ありがとうございます!なるべく其方に向けたいですねー…( ᷇ᵕ ᷆ ) (11月3日 17時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - りすさん» ありがとうございます!そうなんです、悪女ちゃんは性格は悪すぎる訳では無いんです…!気づいていただいてとても嬉しいです😭 (11月3日 17時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
樹乃(プロフ) - やべっ、rbrさんも段々ヤンデレっぽくなってきた(大歓喜)!!! (11月3日 6時) (レス) @page44 id: df66a330f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あちき | 作者ホームページ:http://33550619
作成日時:2023年10月22日 9時