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7話 ページ7

「なに、これ…」

黒い鍋の中、ぐつぐつ音立てる白い液体。
お橙色、緑色、…黄色?の固形物も入っている
こんなの施設で見たとこない。…レガシー用の食べ物かなにかか

1歩離れてレンガと言われた完全食を貪っていると、後ろから抱きしめられ思わず食べ掛けを落とした。あ、

zm「それはええねん。こっち」
「勿体ないです」
zm「土の肥料」
「ヒリョウ…」

tn「はい、暑いからふーふーしてな」

「これは、レガシー用の食べ物では…?」
tn「お前も食えるから。レンガよりまし」

syp「うっまぁ…」

「…い、ただきます。」

久しぶりにスプーンを持った。
震える手で白い液体を口に運ぶ。

舌に落ちた時、熱の痛みと…食べたことの無い何かが広がった

「…美味しい、です。」

生まれて初めて使った言葉。こういう時につかうらしい

tn「ん、ならよかった。もっとくって」
zm「おかわり!」
tn「4杯目やぞ」

「…おいしい、」

施設じゃ食べたことない味。甘いのにしょっぱくて、不思議な匂いがする。

美味しい

「……」
tn「泣いとるやん…そんな美味かったん?」
「…美味しいです」

syp「…」

Aサンは、感動したあまりなのか涙を流して食べていた。慣れてない手つきで頬張る姿は暗い過去を暗示させて好きじゃない

そんなに施設はやばいんやな

「…ご馳走様でした、」

tn「1杯でええんか」
「はい、大丈夫です。」
「その、…お金持ってないから何で払えばいいですか」

食べ終わったAは、俺を腫れた目で見つめアホなことを言う。

まー、でも強いて言うなら

tn「なら、飯作るからお前のそばにいさせて」
「…それだけ?」
tn「まぁ頼み事が出来たら逐次、頼むわ」
「わかりました、…」

Aは、戸惑いながらも頷く。これで離れる心配は無用になった。よかったわ

tn「なら、そろそろ行くか」
zm「つぎ、どこいくん。」
tn「せやなー、…近いし鬱んとこ?」

syp「うげー、…」
tn「ええから、いくでほら」

「…」

レガシーにレガシーを案内されてる。
教科書に乗ってない光景に枯れた好奇心に水がかけられる。

楽しい

私、探掘者なのに

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クリス - コメント失礼します!半日かけて読みましたがとても面白かったです!こういった話は好きなので無理せず投稿できることを祈ります。僕は何年だってこの作品の更新を待ってやるんだから!!!!!!(口調がとうとうどっかいった模様) (4月5日 13時) (レス) @page50 id: 38b1bcc161 (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - miyaanaさん» 今更気づきました…すみません…!私は今はやっていないです😢。いつかしたいなとは思いますが…… (3月3日 6時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
miyaana(プロフ) - コメント失礼します..!質問なのですがあちき様ってTwitter(X)などやっていらっしゃいますかね...?やっていたらフォローさせていただきたくてコメントさせていただきました。迷惑だったらすみません 応援してます!大好きです!!! (12月11日 23時) (レス) id: dd83a370ce (このIDを非表示/違反報告)
の〜さん(旧もこ)(プロフ) - コメント失礼します!私実シ兄者様全員推しなのと逆ハー大好物なので嬉しいです!出来たら全員に恋愛的に愛されたいです。無理ならすみません。更新頑張ってください!楽しみにしてます! (12月4日 20時) (レス) @page5 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - 絶対2章までの短編って決めてるんだ…() (11月26日 22時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あちき | 作者ホームページ:http://33550619  
作成日時:2023年11月19日 11時

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