【d!】宝物は飼い主に

5話 ページ5

数時間後

zm「なぁ」
「？」

zm「構ってや」
「…」

レガシーのえっと、

「お名前なんですか？」
zm「ゾム。あんたは」
「Aです」

ゾムさんは、私の袖を破れそうなほど掴んだ。

レガシーの構い方知らないけど、
ボールでも投げたらいいかな

zm「犬やんそれ」
「バレましたか」
zm「俺オオカミやし」
「オオカミ…」

ショッピさんは、狐と言っていた。
レガシーは動物とセットされているのかもしれない

「イヌ科はきょzm「ちゃう。あんな狂犬と一緒にすんな」

「…こう、？」

少し背の高い彼の頭を撫でる。数秒したあと
手を離して顔色を伺った。

とても気持ちよさそうに目を細めている。

zm「ん、…もっと」
「…」

今までの威嚇は風と去り、
腰を曲げてオネダリする姿に戸惑う。

両手で撫でると「ふへへ、」と子供らしい声

zm「A、俺、お前のこと守るからこうやって撫でてや」

「守らなくて大丈夫です、ひとりで行けます」

zm「魔法使えないザコやん。」

「なぜ、それを…」

zm「ほら、行くで！」

腕を引っ張るゾムさん。撫でられるのがそんなに嬉しいのか。

名前の知らない心の揺らめきが口角を上げた。

でもなんで知ってるんだろ


───


zm「なぁなぁ、飯くれや」
「どうぞ」
zm「…なんこれ」
「完全食です」
zm「食えるんか」
「味は保証しませんが」

レガシーはワガママなのか。
作った完全食は手元に戻る。勿体ないので手をのはずと

syp「なら、俺がいただきます」

zm「あ、ショッピくん！」
「おはようございます」

syp「なんで置いていくんすか」
「？」
syp「狐、のショッピって言ったでしょ。このバカ」
「…あー、あの狐さん」

なら眠っていた狐は彼だったのか。布団かけててよかった

syp「はい、布団返します」
「あぁ、ありがとうございます」

syp「…まず」
zm「よう食えるなそれ」

不味いとわかっているのにショッピさんはモソモソと食べ続けた。水を渡すと瞬く間に空っぽになったコップが返ってきた

syp「さて、次は誰にします？」
zm「あいつがおるって」
syp「へぇー、…あの人も大概ですね」

知らない会話が広げられていく。その様子をレポートに記していると2人と目が合った。

zm「そんなん書いて何するん」
「後世に残します」
zm「それ、お前死ぬってことやん」
「そうですね」
zm「え、なんで」
「？探掘者ってそういうものですよ」

探掘者の生還率は10％だもん

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