【d!】宝物は飼い主に

33話 ページ33

始まった

『世界大戦』。

その際に行われたのが『魔女狩り』

魔女を捕まえてその体液、身体を集めた、

国の軍事力をあげるために。

A以外にも魔女がいるんや。
と驚いた次の日には

Aが捕えられていた。

『人間界に遊びに行く魔女は捕まりやすい』ってさ


そこからは、地獄だった。

「…」

───

os「お前、…休めや」

『…だいじょうぶ』

血を、髪の毛を抜き取られていくA。
なのに逃げられなかったのは

俺ら(人質)がいるのと、
戦時中に傷を負った子供を見せつけられたからや


りょうしんのせいでAは壊れていった
ht「A、ご飯食べよ…」

料理人の両親に捨てられた
ひとらんが作ったご飯も
歯が抜き取られたことで
咀嚼が難しくなった

次第には、

『痛い!!、ｯぁぁ』

ci「A、…！」

スプーンを持つことすら、皮膚の無い指には
叶わなくなった。スープも飲めない

魔力の回復能力が間に合わないほどの傷

ガキの俺らを無視して奪う『普通の人間』

終わらない戦争

全てが地獄だった。



俺らが過ごしてきた時間の半分にも
満たない時間で自国は崩壊した。

その数日前、Aは俺らを呼んだ。

包帯巻かれて顔もわかんないAは
沢山のアクセサリーや、動物のぬいぐるみ
を痛々しい手で持ってくる。

『魔力で作った』

gr「…お前が回復しなかったのは…」
『これだけじゃないよ。…ただまだあと少し、』

『君たちを冬眠させるくらいならある』
gr「冬眠…」

『そうだよ。』

『何でもいいから1つ選んで』

『それに1人ずつを封印する』

『もうこの世界はダメだ。核も沢山打たれた。』

『魔力があっても君たちは人間。放射線で簡単に死ぬ』

『だから安全な世界と体になるまで待ってて』

『私が、起こすから』



ci「いやや！『チーノ、私は大丈夫だから』
『チーノに生きて欲しいから』

『…こんなボロボロの私になっても、愛してくれてありがとう』

『またいつか、会おうね』

『姿は変わっちゃうけど、この言葉を言うから』

『それで気づいてね』

ci「A、…」

『早く、選んで』



そして、俺らは各々選んだ。
思いれのあるものを選んだ。

俺は、あの日Aがしていた香水にした
忘れたくなかった

全員選び終わり、

『魔力量が若い順から』封印を始めた。

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